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相見積もりのムダ2④~Aさんからの電話

鈴木敏広

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テーマ:見積り

郵便を送った翌日、Aさんから電話がありました。
電話の冒頭、メールが届かなかったことのお詫びと郵便で送ったことに感謝されました。

とにかく手紙に書いた内容について尋ねました。
(前回のAについて) 一か所しか漏っていない
(前回のCについて) 修理ではなく屋根の葺き替えになった理由は、屋根が60年経って下地が瓦の重みなどで波を打っているようでした。そのため、屋根を全面的に葺き替える話になったようでした。

地球には重力が働いていますから、建物も建てたときと同じではありません。屋根の水平に架けられた構造部材は建てたときには水平でも、ずっと瓦の重みが掛かっているため少しずつ下がっていきます。地震や台風で被害が出なくても重力で少しずつ変形するのです。
特に60年も前の瓦屋根は土葺き、土を載せて瓦を葺いていますから、土を使わない今の瓦屋根に比べかなり重いのです。60年経ってAさんの屋根が波をうっているようになったことは仕方のないことなのです。

相見積もりの無駄2-④

(前回のBについて) 樋から雨が漏れているのは、瓦が下がったため軒樋から雨がこぼれているという話でした。瓦と葺き土が離れたため瓦が少しずつ下がり、軒瓦が樋よりも前に出てしまったため、雨が樋に入らずに外にこぼれているということでした。

相見積もりの無駄2-④-2

(前回のEについて) 見積もりの種類が、瓦と金属になっているのは、金属は板金業者、瓦は瓦屋根の業者に見積もりを依頼したとのことでした。

(前回のDについて) 私が一番聞きたかったことで、なぜ今まで来ていた業者に依頼しなかったのかということでした。その理由は、やはり、数年前の修理金額が高いと言われたからでした。

(前回のFについて) 前回のFに書いたこと聞きました。やはり、被害の写真等を見せて工事費が高いと言ったのではありませんでした。平時と非常時の工事を同じと考えてはいけないこと説明しました。

その後、上記のことから、今まで来ていた工務店に相談したらと言いました。Aさんも一度相談してみますと電話を切りました。

次回は、『相見積もりのムダ2⑤~Aさんから2回目、3回目の電話 』です。


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鈴木敏広
専門家

鈴木敏広(一級建築士)

まちの大工さん 鈴木工務店

木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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