合板の使われ方⑤~耐力面材として
現在、耐力壁に合板を使用している家がたくさんあると思いますが、合板は空気中の水蒸気を吸収します(④参照)。吸収してもすぐに乾けば問題はないと考えますが、もしかしたら一年中乾かないのではと考えています。
冬には家の中が高温多湿、家の中から外へ空気は移動します(人によっては防湿をしっかり工事すれば、室内の空気が壁の中には入らない言う人がいますが、できたときは防湿層が完全に働いていても、地震や台風、エアコンなどの設備工事など、防湿層が破られる可能性は考えられると私は考えています)。
夏は逆にコラム夏型結露に書いたように外気が高温多湿で透湿防水シートを透過して入って来ます。つまり、夏には水蒸気は合板に当たることになります(コラム夏型結露に書いたように夏に外気が入ってくることは防ぐことはできませんコラム ;夏型結露⑨ 参照)。
秋から冬にかけて通気層から夏に合板に含まれた水蒸気が乾燥してしまえばよいですが、完全に乾燥しないとまた夏になると水蒸気は外から侵入し、合板はまた吸湿します。これを繰り返せば年々、合板に残る水分は増えることになり、やがて夏の気温で温められ合板から水蒸気が発生し、壁の中を透過して冷房で冷やされた内壁で夏型結露を起こすのです。被害は今年より来年とだんだんひどくなると考えられます。
次回は、『合板の使われ方⑫~合板を下地材として使うことは問題? 』です。
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