大きな屋根の家⑥~業者Aとの会話その4
会話で出てきた大きな屋根も床の水平投影面積と同じように考えれば下のようになります。
会話の中に出てきた家は軒の出が90㎝でした。下の図は床面積はどちらも24㎡ですが、上図は軒の出が60㎝下図は90㎝の屋根が描いてあります。屋根の水平投影面積を比べて見ると60㎝の水平投影面積は37.44㎡、90㎝は45.24㎡で約20%も増えています(下図参照)。だから、軒の出が大きい屋根は耐震診断では割増しないといけないのです。
最近はデザインか工事額を減らすためか知りませんが屋根が出ていない家が増えていますが、日本の住宅の屋根は、雨が多いため屋根を大きし雨が壁、窓に掛かりにくくしているのが一般的です。屋根が出ていなければ雨漏りしやすくなる、傷みやすくなることは間違いありません(コラム「雨漏り」など参照)。
住宅の寿命を伸ばそうと考えれば、雨対策としては軒の出が深い方がいいですが、同時に日本では地震が起きます。地震のことを考えると軒の出は小さい方がいいのです。
次回は、『大きな屋根の家⑤~業者Aとの会話その3』です。
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