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材種は何でもいいのか⑩~床を先に張る工法では

鈴木敏広

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テーマ:材料について

最近は土台を据えた後、床の合板を先に張るつくり方が多くなっています。これは、構造材の組立作業がしやすい、安全であるために普及しています。

床を張ってから屋根がない状態が何日間か続きます。シートで雨が入らないようにしていますが、湿気は床下に入っていきます。もしも基礎パッキンを使用している場合(多くの現場が使用しています)、一度床板をはずして乾燥させないとだめなのではないでしょうか。

乾燥を確認しないでそのまま工事すると、完成する頃には床下でカビが生えることも考えられます。

本来、日本の大工が作ってきた木造在来工法は骨組を組立、屋根、外壁を囲い、雨が入らないようになってから床を張りました。床に雨がかかり傷むことと湿気を閉じ込めたままになることを避けたいためです。雨の多い日本の気候を考えたつくり方だったのです。


材種は⑩

次回は、『材種は何でもいいのか⑪~樹種にこだわってもポイントはない』です。


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鈴木敏広(一級建築士)

まちの大工さん 鈴木工務店

木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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