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これからの雨漏り①~通りすがりの家で

鈴木敏広

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テーマ:雨漏り

数ヶ月前に、通りがかりに見た家で雨漏りの修理をしていました。朝から足場を架け、二階のサッシの前に2,3人がいて修理していました。窓のシーリング材を直していたようです。シーリング材の打ち直しと判断した理由は、夕方には足場は撤去してありましたから、簡単な工事だったと思われるからです。

この家は大手メーカーの住宅で新築工事中も見たことがあります。ハッキリと時期を覚えていませんが、築10年経っていないと思います。サッシと外壁の間のシーリング材が劣化して10年経たないうちに雨漏りしたのだと思います。

これからの雨漏り①

この家の屋根は、一部は三角屋根ですが、雨が漏った窓の屋根はパラペット式で軒なし、窓上に庇もなく南側の外壁で日当たりバツグン、つまり雨ざらし日ざらしの環境です。

シーリング材は直射日光と雨に当たり、毎日、温度差で伸び縮みを繰返したため早く劣化したのだと考えられます。もしも、庇や軒があれば、日も雨も直接当たらないため温度変化が少なくなり、シーリング材の伸び縮みが抑えられるため、10年に満たない内に雨漏りしなかったと思われます。

また、多くの住宅メーカーでは、現場作業を減らすためか市販されているような不定形のコーキング材を充填するのではなく、成型のゴムのような材料を使用しています。不定形のシーリング材は硬化するまでに時間はかかりますが、キチンとした施工すれば密着します。あくまで私の想像ですが不定形に比べ定型のシーリング材はサイディングやサッシとの密着が甘いのではないかと考えています。密着が悪ければ、少しのすき間で雨水が入ると思われます。

次回は、『これからの雨漏り②~シーリング材の寿命を考えると 』です。


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鈴木敏広(一級建築士)

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木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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