Mybestpro Members

鈴木敏広プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

家の老化⑪~調湿能力がない材料は

鈴木敏広

鈴木敏広

テーマ:家の老化

⑥~⑩に現在の家の材料を②~⑤までに昔の材料のことを書きました。決定的に違うことは、昔の材料は土も木も元々は水を含んでいて乾燥した材料です。ですから、建築材料として使われても、水(空気中の水蒸気)に対しても抵抗しないで共存できます。

木も土も湿度が高いときには空気中の水蒸気を吸湿し、湿度が下がれば放湿できます。ひどい雨漏りなどで大量の水に浸かったり、継続的に水に侵され乾く時間がない限り、⑨に書いた合板やボードのように水は天敵ではないのです。

湿っても放湿して乾けば元通り、性能も大きさも変わりません。コラム「調湿⑭」に書いたように木も土も吸放湿を繰り返しても、材料が傷まないのです。

家の老化⑪

それに比べ、合板、石膏ボード、窯業系サイディングには調湿能力はありません。水蒸気が浸み込み始める、材料の中心まで湿ってしまうと浸み込んだ水分はなかなか抜けません。乾く時は表面から徐々に乾燥するため、中心部分は容易に乾かないのです。

家に限らずどんなものも一度に全体が傷むことはありません。各部材が傷むことが積み重なって全体が傷みます。ここまでは内装外装材に付いて書いてきましたが、内外装材が傷むとその次は構造材が傷みます。

次回は、『家の老化⑫~下地材が傷む』です。

---------1955年以来の信頼と実績--------------
      まちの大工さん 鈴木工務店
TEL : 0532-32-4265 FAX : 0532-32-4251
E-mail : machino-daikusan@h3.dion.ne.jp
◆住まいに関することは何でもお気軽にご相談下さい
---------------------------------------------

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

鈴木敏広
専門家

鈴木敏広(一級建築士)

まちの大工さん 鈴木工務店

木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

鈴木敏広プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

長く愛される住まい作りにこだわる一級建築士

鈴木敏広プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼