家の老化①~壁がボロボロ
前回出てきた真壁とは簡単に書くと和室の壁のことです。
前回書いたように日本の土壁は薄いため柱は見えています。壁は柱と柱の間にあることになります。
お寺のように大きな柱の場合、柱が大きいため真壁になるのは仕方ないと思いますが(太い柱と同じ厚みにするのは大変です)、日本では柱が12センチほどの住宅でも真壁にしています。
ここからは私の考えですが、土壁を薄くした理由は厚く塗ると地震などで落ちてしまうこと、また、シロアリや菌などの害を防ぐためではないかと思います。
厚いと重たくなり大きな地震でなくても壁が落ちるかもしれません。下地を太く組むようにすれば地震でも落ちない厚い壁ができると思われますが、手間が非常にかかります。
また、シロアリに対しては、柱が見えている方が、空気に触れ乾燥状態を保てるため、シロアリに被害を受けません。土で柱が覆われるとシロアリなどが発生しても見えません。気づかないうちに浸食されてしまうことが考えられます。
本当の理由は分かりませんが、昔の人たちは壁を作るために荒壁、中塗り、上塗りと段階的に作ることで隙間のない薄くても丈夫な壁にしたのではないかと思います。
実際土壁には耐力があることが実験でわかっていて、耐力壁として評価されます。
真壁は日本の環境にあった壁の作り方だと思います。
次回は、『家の老化⑤~乾式と湿式』です。
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