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家の老化②~昔の家は

鈴木敏広

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テーマ:家の老化

今回の内容は、コラム「結露②」(コラム;「「結露② 参照 )。と内容が一部かぶります。

日本の住宅は、木と土と草でできていました。柱や梁、床材の木材、壁や瓦の土、草を使う畳、紙の障子や襖などです。昔はそんな材料しかないから仕方がないとも考えられまが、。でも、家は本来、身近にある材料で作るものでした。

日本の土壁は、ただ土を塗るのではありません、三層に塗るたいへん手間のかかる工事です。土が落ちないように竹や細い木を格子に組みます(これを小舞と言います)。この格子(小舞)に藁の入った土を塗った壁を荒壁といいます。荒壁の上に中塗りをし、その上に聚楽壁などの上塗り材で仕上げます。

家の老化②

上記のように土壁は荒壁から仕上げまで3工程あり、前回書いたボロボロ落ちるのは、最後に塗る上塗り材だけです。上塗り材が取れてしまえば、中塗りが傷み始めますがそれまでに上塗りすればまた30年ほど保ちます。

3工程は全て水を加えて塗り易くした状態で施工します。そのため乾燥しないと次の工程に行けません。荒壁を塗って乾燥、中塗りを塗ってからまた乾燥させて上塗りをします。もちろん上塗りも乾燥時間がいります。工事の時間よりも乾燥の時間の方が掛かる工事なのです。

次回は、『家の老化③~土壁の厚み』です。

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専門家

鈴木敏広(一級建築士)

まちの大工さん 鈴木工務店

木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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