家の老化⑥~現代の家の材料は
今回の内容は、コラム「結露②」(コラム;「「結露② 参照 )。と内容が一部かぶります。
日本の住宅は、木と土と草でできていました。柱や梁、床材の木材、壁や瓦の土、草を使う畳、紙の障子や襖などです。昔はそんな材料しかないから仕方がないとも考えられまが、。でも、家は本来、身近にある材料で作るものでした。
日本の土壁は、ただ土を塗るのではありません、三層に塗るたいへん手間のかかる工事です。土が落ちないように竹や細い木を格子に組みます(これを小舞と言います)。この格子(小舞)に藁の入った土を塗った壁を荒壁といいます。荒壁の上に中塗りをし、その上に聚楽壁などの上塗り材で仕上げます。
上記のように土壁は荒壁から仕上げまで3工程あり、前回書いたボロボロ落ちるのは、最後に塗る上塗り材だけです。上塗り材が取れてしまえば、中塗りが傷み始めますがそれまでに上塗りすればまた30年ほど保ちます。
3工程は全て水を加えて塗り易くした状態で施工します。そのため乾燥しないと次の工程に行けません。荒壁を塗って乾燥、中塗りを塗ってからまた乾燥させて上塗りをします。もちろん上塗りも乾燥時間がいります。工事の時間よりも乾燥の時間の方が掛かる工事なのです。
次回は、『家の老化③~土壁の厚み』です。
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