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木造住宅の寿命について⑩~寿命の長い家はリフォームしている

鈴木敏広

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テーマ:住宅の寿命

①に書いた耐震診断に行った家で、使っていない家は住んでいたお年寄りが亡くなったから、使っていない家は1階で営んでいた店を閉めたからでした。どちらも昭和20年代、築70年近い年数です。前回書いたようの私のリフォームの話もそうですが、使う人がいれば解体しないで使い続ける。つまり、寿命は延びるのです。

また、診断した他の6件も全てどこかリフォームしています。していない家はありません。住む人がいて、生活にあわせてリフォームしているから解体しない。⑥、⑦にアメリカのことを書きましたが、リフォームしていることが寿命を延ばす大事な理由の一つだと思います。

現在日本では800万戸以上の空き家があると言われています。空き家ですから使っていません。使わなければ③や④に書いた理由などで解体します。ますます、日本の住宅の寿命は短くなります。

2008年の発表から10年ですから、また、国交省が住宅の使用年数について調べるかもしれませんが、人口減、余っている住宅、自然災害、現行の基準を満たしていない、税制の改正などの理由から寿命は延びないと思います。

寿命が短い理由は住宅の質ではないことは間違いないと思います。

木造住宅の寿命⑩

次回は、『木造住宅の寿命について⑪~余談 データの取り方が分からないと比較しても無駄 』です。


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鈴木敏広(一級建築士)

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木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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