孤篷庵(こほうあん)を訪ねて3~忘筌-西向きの茶席
聴竹居を訪ねて良かったと思いました。90年も前に現代の間取りと同じような居間中心の間取り、バリアフリー、オール電化などに加え、昔から日本の家にあった縁側を広くして部屋として使えるようにし、環境を上手に利用して快適に暮らす事を当時の技術で追求した住宅でした。
庭よりも家を少し高くし、床下の空気を水平にも垂直方向にも動かすようにしている、床下も室内も同じように絶えず空気を動かし湿気がこもらないようにし、カビが生えにくく、住む人が健康に生活できる住宅を目指していることが良く分りました。
また、人も多いので細部までよく見られませんでしたが、気づいたことは天井や壁の和紙以外にほとんど修理した跡がないことです。伊勢神宮の大工を敷地内に住まわせ、その大工が心血を注いで建てたたことも理由の一つと考えられますが、内装に和紙など湿気を調節できる材料を多用したことと、前述した空気を動かして家が傷まない工夫をしたためだと思います。
帰りに案内の人と話していると「今度は予約してきて下さい。」と言われるので「3か月前では予定がたちません。」と答えると「そこまで予定は厳密でなく1か月前ぐらいでも予約に余裕があればOKです」ということでした。今度は予約して1時間の説明で細部までゆっくり見たいと思います。
ちなみにこの案内人の方々は聴竹居の近所の人達で、建築の事に詳しいわけでもなく、いわば会ったことない藤井厚二の遺産を血縁関係のない人たちが協力して守っているということでした。近所の人が協力して文化財を守る、最もいい方法だと思いました。
ご苦労様です。これからも見学に来る人のためにお願いします。
次回は、「熊本地震で起きたこと、分かったこと」 です。
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