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一般人から医師へ

2012年3月7日 公開 / 2014年6月4日更新

コラムカテゴリ:スクール・習い事

コラムキーワード: TOEIC 対策TOEIC 勉強法

当館では英語と名のつくあらゆるものに対応しております。
英検・TOEIC・英会話・受験・編入試験・留学・通訳・翻訳ほか様々なニーズに1:1の個別指導を行なっています。

今般は大学受験を目指されたある女性の方のことを記したいと思います。
県内の難関進学校から東京の大学へ進まれ心理学を専攻なさったAさんは、普通のOLとしての人生を送っておられました。
しかし何気ない日々を送る中で「自分の生きざまは本当にこれで良いのだろうか」と思い悩まれたのです。
その紆余曲折については御本人でしか分からぬ苦しい葛藤が続いたことは想像に難くありません。

苦しみの中から彼女が導いた結論は、人生をやり直すことでした。
大学を受けなおして医学部医学科へ進む決意をなさったのです。
身辺整理をなさり、会社を辞め、帰省されたAさんは、一昨年の春、当館を訪れられました。
1から勉強をやり直したいこと、そうそう簡単にできるとは思っていないこと、何年かかっても頑張り通したいことを告げられたのです。


予備校勤務時代も、医師を目指す社会人の方は何人もご指導申し上げたことがあります。
概して社会人の方はブランクがある分、一等最初の学業には苦労されますが、鬼気迫る気合と根性は現役生とは桁が違います。
社会の苦労を知っていること、安定を捨てて夢に向かう背水の陣、そうまでして追い求めたい夢・・

こうして始まった1年目、元々持って生まれた素質には素晴らしいものがありました。
マイナスからのスタートでしたが、必死に食らいつくこと1年、最初の年の受験は惜しいところで届きませんでした。
しかしAさんは負けませんでした。
苦しい顔ひとつ見せずに2年目に突入したのです。

元々才能に恵まれた大人の方が本気で死に物狂いで頑張った時の伸長度には凄まじいものがあります。
2年目に入り、センター模試では180~190台をキープするようになりました。
本番でも無事193点を確保し、順調に2次試験に向かうはずでした。
ところがここでとんでもないことが起きたのです。

何と、社会でマークミスをして15点(100点満点)という信じられないスコアを取ってしまったのです。
一列ずれてしまったのですが、ミスをしなければ91点になります。
本来91点取れていた科目で15点しか取れなかった痛恨のミス。
普通の方なら泣き崩れて再起不能でしょう。

しかしAさんは諦め顔を浮かべながらも「先生、またお願いすることになりそうです。」と笑みを絶やさず仰るのです。
さらに、「今日から来年に向けた勉強を始めたいのですが、それとも一応、今年の2次試験を受けた方がいいですか?」と尋ねられました。
「絶対、受けろ。センターはあくまで瞬間風速。全ては2次で決まる。95点以上取れば合格できる。必要点数が100点を超えているなら物理的に不可能だが、95点で受かるのであれば十分可能性はある。」と申し上げたのです。

実際、ここまで鍛え上げた彼女の2次記述力は並のプロ以上の実力があります。
当館では特に緻密で綿密な記述力を徹底的に仕上げますので、彼女が満点を取ることは決して夢物語ではありません。
確かに時の運もあり、拍子が悪ければ届かないかもしれません。
しかし、可能性がある以上、逃げてはいけません。

結局、国立大学医学科を受験した彼女は本日の発表で合格を勝ち取りました。
95点以上の2次記述答案を書いたのです。
夢とは諦めないこと、夢とはしがみつくもの、夢とは信じること、です。

いいお医者さんになって下さい。
私が年をとったら診てくださいね。

おめでとう。




夢への飛翔

この記事を書いたプロ

上野伸彦

英語個別指導のプロ

上野伸彦(英語の以学館)

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