風俗トラブルの示談金相場は?本番・盗撮・お触り別に弁護士が解説
風俗店とのトラブルで弁護士への依頼を考えたとき、多くの方が気にされるのが「いつまでこの状態が続くのか」という点です。店からの電話に出られない日が続き、仕事や家庭のことが手につかないまま待つのは、相当な負担になります。
解決までの期間は、事案によって大きく異なります。当事務所の解決事例を見ても、ご相談の当日に話がまとまったものから、2週間ほどかけて合意書の締結に至ったものまで幅があります。また、警察が関わっている場合には、店や女性との示談とは別に、刑事手続の時間も考えておく必要があります。
この記事では、ご依頼から解決までの流れを段階ごとに分け、それぞれにどのくらいの時間がかかりやすいか、期間が延びやすいのはどのような事情か、を整理します。
本記事で紹介する期間は、当事務所が公開している解決事例などをもとにした目安です。同じような事案でも、経緯や相手方の対応によって期間は変わります。特定の期間での解決をお約束するものではありません。
「解決」の意味によって、かかる時間は変わる
「解決までどのくらいかかるか」を考えるときは、何をもって解決とするかを先に分けておくと、見通しが立てやすくなります。風俗トラブルでは、少なくとも次の4つの節目があります。
| 節目 | 内容 | 時間の目安 |
|---|---|---|
| 窓口の切り替え | 弁護士が代理人になったことを伝え、ご本人への直接の連絡を控えるよう求める | ご依頼の当日から数日以内が多い |
| 合意の成立 | 金額や条件について話がまとまり、示談書・合意書を取り交わす | 数日から2週間ほどの例が多い |
| 支払いの完了 | 合意した金額を支払い終える | 一括なら合意とほぼ同時、分割なら最終回まで |
| 刑事手続の終了 | 警察が関わっている場合に、処分が決まる | 事案により数週間から数か月以上 |
ご相談に来られる方が最初に望まれるのは、多くの場合、一番上の「窓口の切り替え」です。弁護士が代理人として入れば、店からの電話や呼び出しにご本人が応じる必要はなくなります。もっとも、相手方が連絡を控えるかどうかは相手方次第で、受任を伝えた後もしばらく連絡が来ることがあります。その場合も、ご本人が対応するのではなく、内容を弁護士に伝えていただく形になります。
ご依頼から示談成立までの流れと、各段階の時間
弁護士に依頼した後の大まかな流れは、次のとおりです。段階ごとにかかる時間を見ていきます。
- ご相談とご依頼(状況の聞き取り、方針と費用の説明)。
- 店・女性側への受任の連絡。
- 事実関係と請求の中身の確認。
- 条件の交渉と、示談書・合意書の取り交わし。
- 支払いと、合意内容が守られているかの確認。
ご相談からご依頼まで
当事務所では、電話・メール・LINEでご相談をお受けしています。店から「今日中に返事を」と期限を切られている場合でも、その日のうちに状況を伺い、ご依頼いただければ早い段階で弁護士が窓口に立てることがあります。店とのやり取りの記録や、書かされた書面の写真などが手元にあると、方針を決めるまでの時間が短くなりやすくなります。
受任の連絡
ご依頼を受けた後、弁護士から店や女性側に、代理人になったこと、今後の連絡は弁護士宛てにしてほしいことを伝えます。電話で伝える場合もあれば、書面を送る場合もあります。相手方の連絡先が分かっていれば、ご依頼の当日中に連絡が取れることも少なくありません。
事実関係と請求の中身の確認
次に、相手方が何を理由に、いくらを、誰の立場で求めているのかを確認します。窓口が店なのか、女性本人の意向を確かめられるのか、女性が警察への相談をどう考えているのか、といった点もこの段階で確かめます。相手方の主張とご本人の記憶が大きく食い違う場合は、ここに時間がかかります。
交渉と書面の取り交わし
金額や条件が折り合えば、示談書・合意書を取り交わします。書面には、この件について互いにそれ以上の請求をしないことを確認する清算条項や、接触禁止、口外禁止などを入れるのが一般的で、条項の文言の調整にも一定の時間がかかります。示談書に入れておきたい条項は、風俗トラブルの示談書に必ず入れる6条項|抜けると後で効かないで整理しています。
支払いと、その後
支払いは、書面の取り交わしと同時か、その直後に行うことが多くなります。分割払いで合意した場合は、最終回の支払いまでが一つの区切りです。分割の途中で支払いが難しくなったときの考え方は、【風俗トラブル】分割払いの途中で払えなくなった|店への連絡と再交渉で扱っています。
当事務所の解決事例に見る期間の幅
当事務所が公開している風俗トラブルの解決事例のうち、解決までの期間を記載しているものを並べると、次のようになります。
| 期間 | 事案の概要 |
|---|---|
| ご相談の当日 | デリヘルで膣内射精を主張され、当日の交渉で示談に至った |
| 約3日 | メンズエステで身分証と印鑑を持っての来店を求められ、店舗へ出向かずに示談した |
| 5日 | デリヘル利用後に警察署から着信があり、出国を控えるなかで示談した |
| 約1週間 | 示談書に署名してしまった後、不十分な条項を是正して解決した |
| 約1週間 | 振込先だけを告げられた請求について、合意書の締結と本人確認を条件に解決した |
| 約1週間 | デリヘル利用後の性感染症をめぐるトラブルを、示談で解決した |
| 1週間 | 警察が関与した事態で、受任当日から交渉して示談した |
| 約2週間 | 無断録音が店舗に発覚し、接触禁止・違約金条項付きの合意書で解決した |
| 約2週間 | メンズエステで妊娠を告げられ費用を請求されたが、交渉で解決した |
数日でまとまったものもあれば、2週間前後かかったものもあります。いずれも個別の事案で、同じ期間で解決できることを示すものではありません。ただ、受任から数日〜2週間ほどで合意に至った例があるということは、見通しを立てるうえでの一つの目安になると考えています。それぞれの経緯は、次の解決事例で紹介しています。
- 【解決事例】デリヘルで膣内射精を主張された男性が、相談当日の交渉で解決金15万円の示談に至った事例
- 【解決事例】「身分証と印鑑を持って来店を」と求められたメンズエステのトラブル|店舗へ出向かずに約3日で示談した事例
- 【解決事例】デリヘル利用後に警察署から着信|出国を控えるなか相談から5日で示談が成立した事例
- 【解決事例】風俗店トラブルで100万円の示談書に署名…不十分な条項を弁護士が是正し約1週間で解決
- 【解決事例】風俗店から30万円を請求され振込先だけを告げられた男性が、合意書の締結と本人確認を条件に約1週間で解決した事例
- 【解決事例】デリヘル利用後の性感染症トラブルを解決金50万円・約1週間のスピード示談で解決
- 【解決事例】デリヘルでのトラブルが警察関与の事態に…受任当日から交渉し1週間で示談成立
- 【解決事例】デリヘルでの無断録音が店舗に発覚|解決金20万円と接触禁止・違約金条項付きの合意書で約2週間で解決
- 【解決事例】メンズエステで妊娠を告げられ中絶費用を請求された事例|弁護士交渉で解決金5万円・約2週間で解決
期間が短くなりやすい事情
解決事例を振り返ると、比較的短い期間でまとまった事案には、次のような共通点が見られます。
- 交渉の相手方がはっきりしていて、担当者と連絡がつくこと。
- 争点が金額や条件に絞られ、事実関係に大きな争いがないこと。
- 示談書への署名や支払いの前に相談していること。
- 店とのやり取りの記録や、書かされた書面の写真が残っていること。
- 相手方が警察への届出をまだ行っていないこと。
とくに、署名や支払いの前に相談できたかどうかは、期間に影響しやすい点です。その場で書面に署名してしまった後は、まずその書面をどう扱うかを相手方と整理する必要があり、その分の時間が加わります。店との交渉をご自身で進めるか弁護士に任せるかの判断材料は、【風俗トラブル】店との交渉を自分でするか弁護士に任せるか|分かれ目になる5つの事情でまとめています。
期間が延びやすい事情
反対に、次のような事情があると、解決までの期間が延びることがあります。
交渉の相手が替わる、返事が保留される
店の担当者が「上と相談する」と言って返事を止めたり、話がまとまりかけたところで別の人物が出てきたりすると、そのたびに確認をやり直すことになります。店側が代理人の弁護士を立てた場合も、窓口が替わるため、やり取りの段取りを組み直す時間がかかります。こうした場面への向き合い方は、【風俗トラブル】店の担当者が「上と相談する」と言って返事を保留した|待っている間にできることと【風俗トラブル】話がまとまりかけたところで別の人物が出てきた|交渉相手が替わったときで扱っています。
請求額が動く、根拠がはっきりしない
連絡のたびに請求額が変わる場合や、何に対する金額なのかが示されない場合は、まず請求の中身を確定させるところから始めることになります。金額が動く請求については、【風俗トラブル】請求額が連絡のたびに増えていく|金額が動く請求への向き合い方をご参照ください。
女性本人の意向を確かめる必要がある
店とだけ話をまとめても、女性本人が納得していなければ、後から本人が別に請求したり、警察に相談したりするおそれが残ります。そのため、女性本人の意向を確認したり、本人も当事者として書面に加わってもらったりする調整が必要になることがあり、その分の時間がかかります。
事実関係に争いがある
たとえば、相手方が主張する行為について、ご本人に身に覚えがない場合は、金額の交渉に入る前に事実関係の確認が必要になります。安易に相手方の主張を認めて早く終わらせるよりも、事実を整理したうえで進めるほうが、後の不安が残りにくいと考えています。
相手方と連絡が取れなくなる
交渉の途中で相手方の担当者と連絡がつかなくなることもあります。連絡が途絶えたからといって、請求が取り下げられたとは限りません。どう受け止めるかは、【風俗トラブル】店の担当者と連絡が取れなくなった|請求が消えたのか、止まっただけなのかで整理しています。
警察が関わっている場合の時間の見方
女性や店が警察に相談している場合、店や女性との示談と、警察・検察による刑事手続は、別々に進みます。示談が成立したことは、捜査機関が処分を考えるうえで考慮されることがありますが、示談の成立と同時に刑事手続が終わるわけではありません。
逮捕されずに捜査が進む場合は、呼び出しの時期や処分が決まる時期が読みにくく、数か月単位で時間がかかることもあります。被害届が受理された後の流れは【風俗トラブル】被害届が受理されたと言われた|その後の流れと呼び出しまでの期間で、逮捕された場合の身体拘束の期間は風俗トラブルで逮捕されたら|最大23日間の身体拘束と早期釈放の流れで解説しています。
警察が関わった後に示談で解決した事例としては、【解決事例】デリヘルの本番行為で警察から連絡があり150万円を請求された男性が75万円の示談で解決した事例や、【解決事例】メンズエステで不同意性交等罪の被害届|示談により不送致で解決した事例があります。
待っている間に、ご本人が気をつけたいこと
弁護士が交渉している間、ご本人にお願いしていることがあります。
- 店や女性から連絡が来ても、ご自身で返事をせず、内容を弁護士に伝えてください。
- 新たな書面への署名や追加の支払いを求められたときは、応じる前に弁護士にご相談ください。
- 着信履歴やメッセージは消さずに残しておいてください。
- ご家族や勤務先への説明が必要になりそうなときは、伝え方を弁護士と相談してから動くと安心です。
交渉中にご本人が別のやり取りをしてしまうと、話が二重になり、かえって期間が延びる原因になります。気になる連絡があったときは、その都度ご連絡ください。
よくあるご質問
依頼したその日のうちに、店からの連絡は止まりますか
相手方の連絡先が分かっていれば、ご依頼の当日中に受任を伝えられることが多くあります。ただ、相手方が連絡を控えるかどうかは相手方次第で、しばらく連絡が続くこともあります。その場合も、ご本人は応じずに、内容を弁護士に伝えていただければ対応します。
店から指定された期限までに解決できないと、不利になりますか
店が一方的に示した期限は、法律上の期限とは限りません。期限までに弁護士から相手方に連絡を入れ、代理人として対応することを伝えるだけでも、状況が落ち着くことがあります。期限を理由に、内容を確かめないまま署名や支払いをすることは避けたほうがよいと考えています。
期間が長くなると、弁護士費用も増えますか
費用の決まり方は法律事務所によって異なります。当事務所では、ご依頼の前に費用の考え方をご説明し、ご納得いただいたうえでお受けしています。費用の相場や流れの全体像は、風俗トラブルを弁護士に依頼した場合の費用相場と流れでも紹介しています。
見通しを持って待つために
風俗トラブルの解決までの期間は、相手方の対応や事実関係の争いの有無、警察の関与によって変わります。どの段階まで来ているのか、次に何を待っているのかが分かるだけでも、待つ時間の負担は軽くなります。当事務所では、ご依頼後も節目ごとに状況をお伝えし、見通しを共有しながら進めることを心がけています。
同じような状況でも、経緯や残っている記録によって取れる手段は変わります。どこから手をつければよいか判断がつかない段階でも、事実を整理するところからご一緒できます。
当事務所では、電話・メール・LINEのうちご希望の方法でご相談をお受けしています。ご都合のよい手段をお選びください。
早い段階でご相談いただくほど、選べる手立ては多く残ります。迷っている段階でも、まずはお気軽にお声がけください。


