コラム
中高年の不定愁訴に漢方が適している理由とは?
2023年9月22日
原因が分からないため本人も周囲も辛い
中高年によくある症状の一つとして、「不定愁訴」が挙げられます。この不定愁訴とは、症状に対応する身体所見が見当たらず、病名がつかない状態を言います。
不安や“うつ”のような症状を伴うことが多く、周囲の人への依存や攻撃的な感情が背後に隠れていることが多いのも特徴です。
また、昨日は頭痛と言っていたのに今日は腰痛など、症状が日によってコロコロと変わってしまうといった現象も多くみられるようです。
こうなると、周囲からは「本当に症状があるのか」と疑ってしまいますが、本人としては「こんなに辛いのにどうして分かってくれないんだ」とさらに抑うつ状態となってしまいます。このため、本人もまわりも辛くなる症状の一つと言われています。
不定愁訴に多い「ドクターショッピング」
こうした不定愁訴の方に多いのが「ドクターショッピング」です。
自分でははっきりとした症状があるにもかかわらず、身体的な所見がないために「異常なし」と診断されます。
そのため、「あの医者はやぶだから、診断ができなかったんだ」と思ってしまい、「診断をしてくれる医師」を求めて病院を転々とします。これが「ドクターショッピング」と呼ばれる行為です。
しかし、いくらドクターショッピングをしても、診断される症状は「自律神経失調症」「更年期障害」などであり、処方されるお薬は対象療法としての鎮痛剤や精神安定剤となることが多いのが実状です。
不定愁訴は漢方の得意分野の一つ
中高年ともなると、何かしらの病気をお持ちの方が多くなります。西洋医学では、一つ一つの病状に対してお薬が出されますので、一人でたくさんのお薬を服用されていることがあります。
漢方では、いくつかの症状をお持ちでも、原因が特定されれば、一つのお薬で済むことが少なくありません。治療方針の根本は、「身体の不調な部分を整える」ことです。よって、様々に変わる身体症状に対しても、その根本にある問題を探り、全体として症状が改善するように調合がなされます。そのため、何種類もの薬を飲むストレスが軽減されます。
「なんとなく疲れがとれない」「便秘や下痢が続く」「食欲がない」といった不定愁訴に対して、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)という漢方薬をご存知の方は多いと思います。しかし、この漢方薬によって、はっきりと効果を感じている方は少ないのではないでしょうか。
漢方には漢方の見立て方があります。それを見誤ると、全く効果を実感できません。そればかりか、副作用の心配も出てきます。そこで、検査では異常が見つからない「不定愁訴」では、特に漢方の専門家に相談することをお勧めいたします。
「もしかして不定愁訴かも・・・」と思った方は、漢方の力を借りてみてはいかがでしょう。
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