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田岡良一

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田岡良一(たおかりょういち) / 仏壇アドバイザー

(株)田岡仏壇店

コラム

岡山の墓じまい 墓じまいの正しい進め方・準備時期・費用・トラブルについて解説-田岡仏壇店

2020年2月11日 公開 / 2022年9月8日更新

テーマ:墓じまい

コラムカテゴリ:冠婚葬祭

コラムキーワード: お墓

コラムをご覧いただきましてありがとうございます。感謝です。

近年墓じまいをされる方が大変多くなっています。少子高齢化、核家族化が原因といわれています。お盆・お彼岸などに家族でお墓参りすることが当たり前の時代から次の世代へ継承することが難しくなってきているケースが増えてきています。弊社でもご依頼を頂くのですが、お客様からまず聞かれるのは「だいたい金額はいくらかかりますか?」と聞かれます。不安ですから当然のことと思いますが現地を確認せず中々即答できないのが現実です。また金銭面だけではなく親族間、お寺様、墓地管理者などとの話し合いや、様々な手続き等もございます。中にはトラブルになってしまうといったこともございますので十分に準備期間を設けて余裕をもって行うことをお勧めいたします。

1,墓じまいとは

お墓を撤去(処分)することと同時にお墓を引っ越す(改葬)ということになります。お墓の中のご遺骨を確認し墓石を解体後更地にします。墓じまいをする際理由があると思いますが、費用面や事前に準備しておいた方がいいこと、また様々なトラブルもございます。十分に業者選び、そしてご家族で十分にご協議されたのちにされることをお勧めいたします。

2,そのご遺骨をどこへ移動させるのか

お墓の中にはご先祖様のご遺骨があります。そのご遺骨をどこへ移動させるかということです。基本的には菩提寺様(先祖代々お世話になっている寺院様)がいいと思いますが、寺院様によっては納骨堂がなかったりする場合もあります。その場合は他宗も受け入れる寺院様の納骨堂、または民間の納骨堂などがあります。また地域によっては行政に合祀(ごうし)墓というものもあります。こちらは費用は比較的安価の場合が多いですが、デメリットとしてはご遺骨を取り出すことが出来ないということになります。ご遺骨をどこへ移動させるのか?を決めなければなりません。

3,墓じまいの様々な手続きについて 

墓じまいを行い際に気をつけておかないといけないのが行政への手続きが必要な場合があります。
墓地には様々な種類があります。

①市営墓地 ②業者墓地 ③寺院墓地 ④みなし墓地

大きく分けますと上記の4つに分かれます。

まず①市営墓地とは行政が管理している墓地のことです。②業者墓地とは民間企業が管理している墓地のこと、③寺院墓地とはお寺の境内内にある墓地のことでそれぞれ文字通りの墓地になります。④番目のみなし墓地とは上記の3つのいずれにも該当しない墓地のことを言います。例えば山の中にあるとか、地元の町内の方のみが入れる墓地のことを言います。
墓地は上記のいずれかに当たり、それぞれに手続きが必要になります(みなし墓地はない場合もあります)

①市営墓地の場合
改葬許可書と言いまして、お墓を移動しますといった許可書を申請します。
申請者と実際に墓地の管理者が異なっていた場合は関係性が証明できる謄本が必要になります。また管理者が故人になり中々墓地の名義変更までできていない方も多くおられます。その際に必要になるのですが結構時間がかかります。また住民票も必要になります。

次にお墓の中に誰のご遺骨が埋葬されているのかを申請しなければなりません。これも結構大変な場合があります。お墓を開けてみて最近のご遺骨でしたら骨壺に名前を書いている(張っている)場合はすぐにわかるのですが、古くなればなるほどわからない場合があります。確認が出来ましたら、亡くなった方のお名前、性別、本籍地、住所、申請者との関係などを書き込んでいきます。不明の場合は不明でも大丈夫です。
次に返還届があります。これは墓地を返還するか否かの書類です。墓じまいをされる方はだいたい返還しますので必要になってまいります。

これらの書類を準備して、受け入れて頂くお寺様の受け入れ許可書を添付して市役所へ提出します。後日、市役所から許可しますといった書類が届いたのち、これをお寺に持っていき終了となります。簡単なように見えますが、結構大変な場合もあります。不備があれば当然再度提出になったりします。弊社で無料で手続きの代行をさせていただきますのでお問い合わせください。過去に関東、関西、中部地方のお客様で岡山に墓地があり墓じまいの手続きもさせていただきました。また各地域により提出書類も異なりますので確認が必要です。
②業者墓地③寺院墓地の場合はそれぞれ管理をしている墓地の業者、また各寺院のルールで手続きが必要になってまいります。
もし、弊社で工事を請けさせていただく場合①市営墓地は間違いなく出来るのですが、②業者墓地は出来ません。また③寺院墓地④みなし墓地も場合によりますと指定業者さんが決まっている場合がありますのでそれらも確認が必要です。

4,費用はどのくらいかかるのか?

墓じまいの費用についてですが、弊社で行う際の金額をホームページに掲載しておりますのでよかったらご参考にしてください。
https://www.taoka-butsudan.co.jp/hakajimai
基本的に先祖墓と戒名板のみの見積りとなっています。先日10墓以上あるといった大きな墓地から先祖墓1墓だけなど、またお墓の大きさ(棹石・・〇〇家之墓と刻まれている石の幅寸法)や台座が何段あるかによっても金額が変わって参ります。周りを囲っている巻石、またその下にある延石、巻石の上にある玉垣、灯籠があるかないかなどなどです。弊社では墓じまいの費用については石材の量で計算いたします。また山などの傾斜地で機械が持ち込めないなどなど、墓地の形状などといった場所よっても変わって参りますので、上記の金額は参考程度になってしまうかもしれません。お客様から『だいたい、いくら??』と聞かれるのですが、この回答が一番難しいので、出来るだけ詳細な情報を頂けましたら見積もりも出しやすいですし、より正確な金額が出すことが出来ます。

5,工事と工事後のご遺骨の取り扱いについて

業者が決まり、手続きも完了しましたら工事が始まりますが、その前にお寺様に魂抜きをしていただくことになります。そして墓じまいの工事完了後、基本的にお客様(施主様)がご遺骨を取りだされることはありません。(ただし、ご親族の方、お寺様によっては異なります)ご親族の方や、お寺様がご当家でした方がいいですよ。と言われた場合はご当家がされる場合もありますが、ほとんど弊社で行う場合が多いです。
墓じまいをされることが決まりましたら、基本的に工事を弊社がすべて請け負い、ご遺骨を一時的にお預かりさせていただきます。次の受け入れ先(例えば寺院の納骨堂、民間の合祀墓など)によっては骨壺の大きさが決まっているとか、乾燥させないといけないなどの条件がある場合があります。ご遺骨は墓地等の条件によって水分を多く含んでいる場合が多々あります。それらをすべて抜き取り、乾燥させた状態でお客様(ご当家)あるいは寺院様へお届けさせていただきます。上記のことを弊社に申し付けていただきましたら、条件に合わせて骨壺の交換等を行います(その際は別途費用はかかります)。岡山市でしたら火葬後6寸(直径約18cm)の骨壺に入れます。次の受け入れ先が6寸以下でしたら大きさを変えなければなりません。

6,墓じまいが終わるまでのまでの準備期間について

墓じまいをご親族で相談後すると決め、工事が完了するまでは以下のスケジュールになります。

a,行政の手続き

例えば市営墓地を契約されていて、所有者が間違いないなどスムーズに行きましたら約1週間ありましたら申請は可能です。ただし所有者を変更しないといけないといった場合には必要書類が増えますので若干お時間を頂くことになる場合もございます。

b,お寺様とお墓の魂抜きの日程調整

墓じまいが決まりましたらお寺様に魂抜きをしていただかなければなりません。日程調整はご当家とお寺様になります。またお盆やお彼岸はお寺様がお忙しい時期でもありますので、早めに日程の調整はしていただいた方がいいと思います。その日程が決まりましたら工事になります。

c,墓じまいの工期について

魂抜きの日程が決まりましたら、その後工事になります。墓じまいの工期についてはお墓の数によって様々ですが、例えば先祖墓・戒名板・拝石・巻石など一般的なお墓でしたら1日で完了します。その他場所や、特別お墓の数が多いなどといったケースは数日かかるかもしれません。工事にはそれほどお時間はかからないのですが、ご遺骨を取り出した後ご遺骨を乾燥させる作業に若干お時間を頂く場合があります。季節により天候が雨が続く時期ですとお時間を頂きます。逆に夏時期でしたら数日で乾燥できます。結論としましては約1週間から10日くらい見て頂けたらと思います。その後弊社がご指定の場所までお届けさせていただきます。

d,お寺様と魂入れの日程調整

上記のことがすべて終わりましたら、お寺様に魂を入れて頂くことになります。これらもご当家とお寺様で調整をしていただきます。
基本的にですがお寺様の魂抜きや魂入れには弊社は立ち合いは致しません(場合によってはさせていただく場合もあります)。また墓じまいの工事は立ち合いは不要です。(もちろん立ち合いをしていただいても大丈夫です)

7,墓じまいを行うときに気を付けるべきトラブルについて

ご親族に相談

墓じまいをされる理由は各家庭で様々です。もしされる場合はご親族にご相談されることをお勧めいたします。もしかすると墓じまいに反対をされているご親族がいらっしゃるケースもございます。墓じまいには上記のように様々なことがありますので十分にご親族と協議をされた上での判断をお勧めいたします。

お寺様に相談

1番に墓じまいとはお墓の引っ越しと申しました。現在ある墓地から移動させることになります。移動先についてまず基本的に菩提寺様に相談され、納骨堂などの受け入れが出来る場合はいいのですが、出来ない場合もございます。その場合他宗も受け入れる納骨堂へ納めるというケースもございます。その場合他宗の寺院様が拝んでも大丈夫といった納骨堂でしたらいいのですが、受け入れて頂けないケースもあります。十分に菩提寺様に事前にご相談されることをお勧めいたします。

以上、岡山の墓じまい 墓じまいの正しい進め方・準備期間・費用・トラブルについて解説いたしました。各ご家庭で事情は様々だと思います。また墓じまいをすると決めてから工事が終わり納骨までには様々な進め方がございますので慎重に悔いの残らないようにしていただきたいと思います。そして確認作業が多くありますので弊社とお客様で確認を十分に取りながら進めて参ります。

タイトルを『岡山の墓じまい』とさせていただいていますのは、地域によって若干の違いがございますので『岡山の墓じまい』と記載させていただきました。

尚、墓じまいに特化しました『岡山の墓じまい・仏事の相談』と題した田岡仏壇店のホームページもございます。こちらもご参考にしてください。金額なども明記しています。
https://butsuji-hakajimai.com/

長文お読みいただきましてありがとうございました。

この記事を書いたプロ

田岡良一

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田岡良一((株)田岡仏壇店)

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