マイベストプロ鹿児島
海江田博士

有効な経営革新支援でより強い経営を目指すプロ

海江田博士(かいえだひろし) / 税理士

税理士法人アリエス

コラム

偏差値?!?ある分野の知性に過ぎない―平均的思考は捨てなさい・・・評価基準の多様性について考える―Ⅱ

2021年3月5日

テーマ:人生を考える

コラムカテゴリ:くらし

[知性を評価する際の問題]


「平均的な思考は捨てなさい」というタイトルのアメリカで執筆された本の書評に紹介されていたのは
「多くの人が、自分が「普通」でいられているか、「平均」からずれていないかをひどく気にするのが、今の社会だが、実は、平均的な人間は、ほとんど現実には存在しない。平均的な体形を計算で割り出しても、現実にはその体形の人をほとんど見つけることはできない・・・」
という事実です。

「平均」的であることを良しとする評価基準だけで行くとすると、様々な支障が生じます。
どのような「支障」が考えられるでしょうか。

例えば「平均」を取ることの典型といえるものに「偏差値」があります。
この基準で人を判断しようとしても、うまくいかないことの方が多かったのではないでしょうか。

これに振り回されてきたのが日本の教育現場であろうと思います。
というより、これによってすっかり国力を失ってしまったのが日本、と言っても過言ではないのではないか、と私など思うくらいです。

こういったことに関してこの書評では次のように述べられています。
―この点は知性を評価する際にも問題となる。
しばしば、あの人は頭が良いなどと表現し、ある分野の知性で優れている人はすべてにわたって優れていると考えがちだ。―

この「ある分野の知性」というのは、一人の人間について、その人の人生において子供の頃からしばしば当てはめられる判断基準の一つに「受験に強いか否か」ということが考えられます。
「受験」は、その人間の初期における「ある分野の知性」を代表するものと言っていいでしょう。

しかも、この世界は先述の「偏差値」によって大学のランク別にきれいに輪切りにされています。
つまり、上から順番に難関大学によるヒエラルキーが確立されているのです。

言うまでもなく、「受験に強いという知性」は、人生のごく初期のしかもかなり限られた範囲のものに過ぎません。
多様性に富んだ「知性」が示す世界のごく一部でしかないのです。

にもかかわらず、その基準が「すべてにわたって優れている・・」という大いなる誤解を生んでいます。
こういった極めて狭い価値基準が、広く世間の意識を支配してきたことになります。



勉強だけですべてが決まるわけでは・・・・

つづく

この記事を書いたプロ

海江田博士

有効な経営革新支援でより強い経営を目指すプロ

海江田博士(税理士法人アリエス)

Share

関連するコラム

海江田博士プロへの
お問い合わせ

マイベストプロを見た
と言うとスムーズです

お電話での
お問い合わせ
099-472-0620

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

海江田博士

税理士法人アリエス

担当海江田博士(かいえだひろし)

地図・アクセス

海江田博士のソーシャルメディア

youtube
YouTube
2023-04-14
rss
ブログ【毎日更新】
2024-03-14
facebook
Facebook

海江田博士プロのコンテンツ

  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ鹿児島
  3. 鹿児島のビジネス
  4. 鹿児島の税務会計・財務
  5. 海江田博士
  6. コラム一覧
  7. 偏差値?!?ある分野の知性に過ぎない―平均的思考は捨てなさい・・・評価基準の多様性について考える―Ⅱ

© My Best Pro