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コラム
「需要」と「欲望」について―消費の起爆剤が「欲望」ではなくなった今、改めてビジネスを考える―Ⅲ
2017年8月2日
「需要」が存在し、それに「購買力」が追い付けば自然と「販路」ができます。
欧米の有名ブランドも「日本はビジネスになる。」と判断した時から積極的に進出してくるようになった訳です。
これらのブランドは、場合によっては莫大な初期投資を行なって首都圏の一等地に旗艦店を建設し、全国の有名デパートにインショップを展開しました。
或いは逆の順番で日本における戦略的な展開を行ないました。
こうなれば、コツコツ貯めたなけなしの金であろうが、金持ちの余裕の金であろうが、とにかくお金さえ用意できればモノは手に入るようになります。
例え値段は相変わらず高くても、ごく身近なところで販売されていますから、欲しいと思えば取りあえずなんとかなる距離になった訳です。
かくして、極東の島国日本において、全国津々浦々までヴィトンの財布やセカンドバックを持ったお兄ちゃんお姉ちゃんが出現するようになりました。
ヴィトンのかつての希少性は一挙に失せてしまったといえるでしょう。
さてそうなると、流行に敏感な人々はどうしたかといえば、次なるレアものを探して差別化を図ろうと躍起になります。
それはブランドの限定商品であったり、新規出店に伴う記念商品だったり様々でした。
そういったものを手に入れることがステータスであり差別化のバロメーターとなったのです。
つづく
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