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金・プラチナ雑学

2011年8月1日 公開 / 2014年6月26日更新

テーマ:質屋

コラムカテゴリ:くらし

金プラチナ雑学


さて、第3回のコラムですが、「金」と「プラチナ」についてお話したいと思います。
皆様がよくご存知の事から、あまり知られていない事まで色々と書きたいと思います。

まず、皆様がよく目にする「K18」これは一体何の意味でしょうか?
「金の含有率でしょ?知ってるよっ!」なんて声が聞こえてきそうですが、
そうなんです、その通りです。「K18」は金の含有率を表しています。
*K=Karat(カラット)

では、「K18」って、一体何%の金を含んでいるのでしょうか?

これはまず、純金のご説明をしてからにしたいと思います。
純金とは何でしょうか?
国語辞典には、こう書かれてあります。

純金・・・まじり物のない金。金無垢(きんむく)。二十四金。

このように、純金とは、何もまじり物が入っていない金です。金無垢、という言葉もよく
聞きますね。
ここで、特に注目したいのは、「24金」と書かれてある事です。
そうなんです、純金=24金なんです。

では何故、純度100%の金は、24金なのでしょうか?
何故、100金と表記しないのでしょうか?

それは、話が古代文明にまで遡ります。
古代文明では、日の出と日の入までを12分割=12時間とするという考え方が既に生まれて
いました。
この考え方が、12進記数法を生み出します。また、日の出と日の入、そしてまた日の出へと
繋がる一日を、24分割=24時間として捉える考え方が生まれました。
つまり、24=1(100%)として捉える、という考え方に繋がっていく訳です。

お話を戻しますと、24=100%ですので、18=75%になります。
という事は、K18は、75%の金を含んでいるという事なのです。

では、残りの25%は何なのかといいますと、銀と銅の合金です。
純金は、金属としては柔らかく、加工しにくいのが難点です。
ですので、合金を混ぜる事により、複雑な形(装飾品)へと加工し易くし、また、少しでも
耐久性を持たせる為に合金を混ぜている訳です。

あと、これは補足ですが、日本では、99.99%以上の純度の金をK24として表記しても良い事に
なっています。



さて、次はプラチナですが、プラチナは、Ptという単位が使われていて、Ptはプラチナの元素
記号を表しています。

では、純金ならぬ純プラチナは、どのように表記されるかというと、純プラチナ=Pt1000と
なります。
これは、千分率という単位を用いており、1000=1、つまり1000=100%として考えています。
日本国内では、Pt950、900、850の3区分、Pt1000を含めて4区分あります。
また、Pt850以上のものをプラチナジュエリーとして呼称して良いとされています。

金の歴史は古代まで遡りますが、プラチナはと言えば、そこまで遡りません。もちろん、古代文明
でも、少しはプラチナが使われていたようですが、プラチナの希少性や価値が広く認識され始めた
のは、18世紀に入ってからだと言われています。
*この時代の違いが24=100%とする、1000=100%とする、という単位の違いに繋がります。

ちなみに、「白金」の表記は「白い金」と解釈されている方がよくいます。
また英語に字訳すると「ホワイトゴールド」 (white gold) となることなどから、白金=ホワイト
ゴールドとされる事がよくありますが、これは誤りなんです。

ホワイトゴールドは金をベースとした合金であり、白金(プラチナ)とは全く異なります。
純白金と刻印されているジュエリーをたまに見かけますが、純ホワイトゴールドという金属は
地球上に存在しませんので、純白金=純プラチナ(pt1000)ということになりますね。


と、まぁ、このように長々と書きましたが、皆様、「金」と「プラチナ」の雑学、どうでしたか?
ここで仕入れたウンチクを、周りの方々に披露しては如何でしょうか?(笑)
少しでも、皆様の暮らしのお役に立てれば幸いです。
それでは、また、次回コラムでお会いしましょう。

この記事を書いたプロ

池田正一

質屋・鑑定のプロ

池田正一(有限会社池田質舗)

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