内装に本物の木材が使われなくなった⑫~余談 巾木のない家
コラム「 住宅の健康⑤」で書いたように、現在の高気密高断熱住宅はおそらくドイツを見本としています。ドイツと比べる疑問についてはコラム「住宅の健康⑤、⑥、⑬」に書きました。コラムの中でベルリンと東京のクリモグラフでドイツは夏に湿度が低い、冬は湿度が高いなど日本と違う気候だと書きました。
今回は別の視点のことを書きます。緯度のことです。
東京の緯度は北緯36度、ベルリンは53度です。東京の緯度をヨーロッパに当てはめると、同じ緯度の都市は地中海の南、北アフリカの国アルジェリアの首都アルジェあたりです。東京はアフリカ大陸の一番北の地域と同じなのです。
緯度が違うことは地球では同じ条件が平等に与えられます。太陽光の量です。
まず夏の話です。東京の夏の平均気温は30℃ぐらい、ベルリンは20℃ぐらいで差は10℃ほどです。ところが夏の東京は太平洋高気圧の影響を受けるために湿度が高く、北緯1度でほぼ赤道の上のシンガポールと同じぐらいです。それに加えて、東京は人口増加、コンクリートやアスファルトなどの蓄熱、エアコンなどの仕様など都市化による気温上昇が2度ぐらいあると言われています。
冬は、東京の冬の平均気温5℃ぐらい、ベルリンは2℃ぐらいで夏ほど差がありません。緯度がかなり違うのに冬の平均気温はそれほど変わりません。その理由は、ベルリンはメキシコ暖流と偏西風のおかげで、緯度のわりに冬が暖かくなるためです。逆に東京の冬は大陸から偏西風により寒気がくるため緯度のわりに寒くなります。
ベルリンの夏は東京に比べ気温も低いですが湿度も低いので涼しくなります。冬の気温は東京よりも少し低いですが湿度が高いため、気温以上より暖かく感じます。体感は、東京都それほど変わらないかも知れません。
つまり、東京の夏は北緯1度のシンガポールとほぼ同じ、冬は北緯53度のベルリンに近いという厳しい条件なのです(下図参照)。夏はシンガポールの気候に合わせ、冬はベルリンの気候に合わす必要があります。ところが、日本の高気密高断熱工事はドイツが見本、冬のことしか考えていないのです。
次回は、『カビが増えている⑥~湿度を温度と同時に考える』です。
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