使用期間を考えて作ってるか2⑤~変えて失われたことその1

鈴木敏広

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テーマ:建築物の時間

今回と次回は塗る工事が減って失われたことです。外部と内部工事に分けてあります
今回は内装工事についてです。
最近の住宅の内装は、ほとんど床はフローリング、天井と壁は壁紙です。これを頭に入れて読んでください。

壁紙は年数が経つと汚れるのはもちろん、継ぎ目からめくれたり、下地のパテのあとが帯のように見えたりします。1999年のダイオキシン問題の前までは塩化ビニル系の壁紙があり丈夫で汚れても拭くことができましたが、ダイオキシンのことで丈夫で拭ける塩化ビニル系の壁紙は無くなりました。現在の主な壁紙は30年前に比べて傷つきやすく汚れやすくなっています。

余談ですが、ダイオキシンは温度の高い焼却施設なら出ないことがわかりました。日本の焼却炉の温度は高くなったはずですが、なぜか30年前のような丈夫な壁紙はありません。特殊なフィルムを張り汚れにくい壁紙はありますが、昔のような丈夫な壁紙は無いようです。

壁紙に比べ左官が塗った壁は多少の退色はありますが糊が弱まるまで変わりません。30年位すると表面が少しずつ取れたりしますが、汚くなって見られないほどにはなりません(コラム「家の老化①」参照)。

30年ほど前は玄関の土間はほとんどタイルでした。その理由は、汚れに強く何年経っても退色しないことです。タイルの目地が汚れるという方もいますが、モルタル仕上げや洗い出し(下の図参照)などに比べれば汚れません。また、モルタルのようにヒビが入ったりしません。洗い出しは石が出ているために石(種石)が取れることがありますが、凹凸がないタイルは簡単に剥がれません。長い目で見たらお値打な工事と思います。

タイル工事が減った理由は、工事の日数もかかりますが工事費用ではないでしょうか。タイルは種類も多く、選ぶ材料により値段も違います。他よりも費用がかかることは間違いありません。

使用期間を考えているか2⑤


次回は、『使用期間を考えて作ってるか2⑥~変えて失われたことその2』です。


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鈴木敏広(一級建築士)

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木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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