訪問販売リフォーム2①~警視庁の注意広告

鈴木敏広

鈴木敏広

テーマ:訪問販売リフォーム

今年、問屋さんの新年会の講演で下のチラシの説明がありました。説明では、いわゆる訪問リフォーム業者の被害が多いので警察庁からもっと建築業界でも注意喚起してくださいという主旨だそうです。

訪問リフォーム①

先日事務所に来た奥様が、机の上に置いてあったこのチラシを見てビックリしていました。特に裏面の漫画(下図参照)を見て非常に驚いて、屋根の上に行って瓦を割って仕事にしていることに「こんなことするの!」と非常に驚いていました。

訪問リフォーム①-1

私が「昔からいますよ。やる人は変わっているけれどやり方は昔から同じですよと。」
と言うとさらにビックリしていました

私は今までマイベストプロのコラムに
訪問販売リフォームトラブル」の記事から」、「訪問リフォーム業者が来た!」を2014年に、「点検商法の記事から」を2017年に公開しました。
私も久しぶりに読みました、ほとんど訪問販売のやり方は同じです。やる人が変わっただけです。

このコラム2を読んでいる方の中で、ご自宅の屋根が瓦葺きの方は「訪問リフォーム業者が来た!2」を読んでおいてください。図にあるように瓦5はまわりの8枚の瓦の上か下になって葺かれています。ですから、瓦の被害で一枚だけというのはほとんどあり得ないことになります。

何かが飛んできて瓦のど真ん中に落ちない限り、一枚だけ割れるということはないと思います。もっともその際飛んできた物がはねてほかの瓦に当たればほかの瓦も傷むことになります。一枚だけはますますありえないことになります。

チラシの絵ではバールのような道具で一枚の瓦だけが「バキッ!」という音とともに取れていますが、このようなことをすれば、回りの瓦も動くことになります。一枚だけ取るのは簡単にできません。

また、焼き物の瓦は50年ぐらいでは自然に割れることはほとんどありません。戦後すぐの住宅で質の悪い瓦(瓦を作った時の温度が低いため50年もすれば割れる)で葺いていればあるかもしれません。でも、そのような瓦は色が変わってしまっていて瓦の状態が悪いことは見ればわかります。

次回は、『訪問販売リフォーム2②~経験談 訪問業者が来た!』です。


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鈴木敏広
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鈴木敏広(一級建築士)

まちの大工さん 鈴木工務店

木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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