WB工法体験記⑲~夏と冬で違う断熱工法
今回は高気密高断熱の高気密のことです。
高気密とは室内側から見て気密を高くするということです。ですから、室内の空気を外(この場合、床下、壁の中、天井裏のことで家の外ではありません)に出さないようにすることが高気密です。
何故、高気密にするかというと内部結露対策のためです。コラム「調質⑤」(調湿⑤参照 )に書きましたが、冬に室内の温度を上げると湿度も上がります。人は温度が上がると乾燥していると感じるため、意識していなくても湿度を上げてしまうのです。湿度が上がり温度も高い空気は力がありますから、室内から外(上記と同じ外)へ出て行こうとします。壁の中など(上記の外)に入ると外気温が低いため冷やされ露となり床下、壁の中、天井裏などで結露(内部結露と言います)するのです。
内部結露は室内から見えないために、起きているとわかったときには手遅れになるほど傷んでいることがあります。構造体を傷め、カビなど住む人も傷めますから高気密は大事なことなのです。
高断熱になるほど外気温と室温の温度差は大きくなりますから、より高気密を保持することに注意する必要があります。このような理由で高気密高断熱はセットになっています。
もっとも私は、新築されてから解体するまでの期間、高気密が守られることは不可能と考えています。その理由はコラム「結露⑤」(結露⑤参照 )に書いたように空気中の水蒸気の大きさは一億分の3.5㎝とされ肉眼では全く見えない、金属以外のものはほとんど通り抜けると言われているからです。目に見えないものが普段目に見えない場所(上記の外)に移動することを完全に防ぐことなどできないと思います。
次回は、『WB工法体験記⑧~WB工法と高気密高断熱の比較その1』です。
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