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ヒートショックではない④~ヒートショックが原因になった訳は

鈴木敏広

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テーマ:新聞、雑誌等の記事から

もしもヒートショックでたくさんの人が亡くなっていたら、昔から日本の家が寒いことが問題になっていたはずです。でも言われだしたのは90年代から、③に書いたようにアルミサッシの普及とともに、すきま風が無くなりストーブなどの暖房が効くようになりました。炬燵は一人を温めるだけですが、ストーブやエアコンは部屋を暖めます。それまではどこの部屋も寒かったけれどアルミサッシの普及によって暖かい部屋と寒い部屋ができたのです。

ヒートショックではない④

住宅内での事故のうち転倒や階段の事故などは理由がわかっていますが、浴室に関する事故の理由がわからないため、温度差で血圧が変化して起きる「ヒートショック」とされたのではないでしょうか。

記事にもありましたが先進国で「日本だけに起きる現象」はおかしいと思わなかったのでしょうか。ヒートショックを言い出した人が誰か知りませんが、よく調べずに原因を特定することは社会に与えた影響が大きいと私は思います。

戦後経済成長とともに日本人の寿命はどんどん伸びました。でも、現在高齢者といわれる人たちは子供のころから暖かい家に住んでいません。昔は寒い家に住んでいたのです。寒い家でも寿命が伸びたことからも、ヒートショックは疑うべきだと思います。

最後に2013年から2014年にかけて調査した結果が、2020年の暮れに雑誌に載った理由はなぜでしょうか。このコラムを書いていて不思議でなりません。

次回は、『ヒートショックではない⑤~余談 ヒートショックは温暖地に多い?』です。


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鈴木敏広(一級建築士)

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木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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