木造住宅の寿命について⑪~余談 データの取り方が分からないと比較しても無駄
もう15年ほど前になりますが、昭和8年に建てられた家の耐震補強工事をしたことがあります。当時でも築70年程、それでも外周の基礎はコンクリートでした(鉄筋は入っていません)。
柱や梁などの構造材を見ると当時のいい材料を使っていて、補強するには十分な大きさで傷んでいませんでした。また、真壁なので構造材が見えるため計画するには楽でした。困ったのは当時の耐震診断のソフトは、非常にレベルが低く、目安にもならないので、新築に使用するソフトなどを使い計画しました。
基礎を補強し、耐力壁を増やし2階の床を合板で補強しました。補強金物も現在のようにたくさん種類がありませんでしたから、適正な既製品金物がない場合は自分で考えて特注で製作しました。
工事が終わった後、様子を聞きに行きました。施主さんから、補強前は大風が吹く度にギシギシ音がして揺れたのですが、工事のあとはしなくなったということでした。15年経った今もお住いです。
その後、2006年に耐震診断のソフトの性能が大幅にアップされたため、そのソフトで改めて計算すると2階の床の補強は計算に加えなくても1.00を超えていたので一安心しました。
次回は、『木造住宅の寿命について⑩~寿命の長い家はリフォームしている』です。
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