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木造住宅の寿命について⑧~日本の中古住宅は

鈴木敏広

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テーマ:住宅の寿命

⑦でアメリカの中古住宅業界について書きました。では、日本ではどうなっているでしょうか?

日本では新築時の価格が一番高く、どんどん価値が下がっていきます。リフォームして家を直していても、築何年、いつ建てたかをまず問われます。その理由の一つは、④に書いた耐震基準の改正にもあると思います。新しい基準ほど厳しい、耐震性が高いからです。

また、日本も戦前までは江戸間、京間など地方によって多少寸法は違いましたが、尺寸法で建てられていました。しかし、戦後になってメートル法を採用するようになってからは元々の尺の家、1メートルを基準とする家、輸入された2x4住宅のインチの家と混在するようになってしまいました。基本の寸法が混在してしまい、ホームセンターはアメリカ程充実していません。

また、アメリカと違い、ローンを払いきらないと売れません。それも、住宅の価値が下がってしまうためです。

簡単に直せない、ローンがあれば売れない、他にもさまざまな理由があると思いますが、日本の中古住宅市場は、アメリカのように進んでいません。

ですから、住む人がいなくなれば、直していない家の価値はほとんどありませんから、解体して土地だけを売ることになります。当然、住宅の寿命は短くなります。

木造住宅の寿命⑧

次回は、『木造住宅の寿命について⑨~以前耐震補強の経験から』です。


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鈴木敏広(一級建築士)

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木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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