冬向きの家④~欧米ってどこ
コラム①に書いた0.87とは断熱性能を判断するため、平成25年から施行された外皮計算という計算で出す基準です。
計算方法は、外気と内気を分ける断熱材のはいっている場所(これを熱的境界と言います)からの熱損失量を、床、外壁、屋根(又は天井)で各々計算し各面積で割り算したものです。それまでは全体の熱の損失量を床面積で割り算していましたが、床、外壁、屋根(天井)と分けて計算するようになったのです。
北海道は0.46以下で東北、日本海側と徐々に緩い基準となり、関東から太平洋側の基準が0.87以下になっています。私には理解できませんが、なぜか0.87の基準は関東から九州までの範囲です。つまり、鹿児島と東京が同じ基準です。
文春の記事では、0.87の基準では高すぎる(数字が低いほど断熱性能がいい)、欧米では0.3とか書いてありましたが、日本は縦に長い国で、北緯で20度から45度に渡り、東京は約北緯35度の位置にあります。
日本をヨーロッパの国に当てはめると、スペインやエジプト、イタリアあたりになり、北海道はスペインの北西部からフランスの中南部あたりです。
0.3の基準の国の気候が北海道より寒い国なら、北海道は0.46以下なのでそれほど差はありません。0.3がどこの国の事なのかが問題だと思います。
次回は、『冬向きの家④~欧米ってどこ』です。
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