熊本地震で起きたこと、分かったこと⑥~1981年基準と2000年基準の差
③に震度の決定には加速度の他に周期と継続時間が関わっていると書きました。今回はその周期に関することです。
周期とは振り子が右へ振れ、左に振れ元に戻るまでに掛かる時間の事です。どんな建物にもその建物の「固有周期」があります。地震で建物も右左へ揺れますが、その周期が建物の固有周期に近いと被害が大きくなります。五重塔が地震で倒れた記録がないのは、固有周期を持たないためではないかと私は思っています。
今までの地震でも、震度が大きい割に被害が小さいこともありました。日本の木造住宅では周期が1~2秒の地震の時に被害が大きくなるといわれていますが、それは、木造住宅の固有周期は1~2秒に近いからです。
①で私が以前に見た雑誌に「「阪神淡路大震災で記録された揺れと同じ揺れを加えた。」と書かれていたと書きました。阪神の地震の同じ揺れを与えた理由は、阪神の地震で建物の被害が多かったためです。被害が大きかった地震の加速度、周期、継続時間で実験して壊れなければすれば、その地震と同じような地震では被害が出にくいことが証明されます。
被害の多かった地震の揺れを与えたり、建物の固有周期を計算し、その周期と加速度や継続時間に組み合わせをを変える実験などをすれば、どんな地震にどこまで耐えられるのかが良くわかります。回数よりも内容の方が大事だと思います。
次回は、「震度について⑦~強度を保たないと」です。
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