軒のない屋根の家⑦~形を変えることは難しい
「片流れ屋根の家が増える理由⑩」(コラム;片流れ屋根の家が増える理由⑩ 参照)」参照)に書いた軒なし片流れ屋根の家はリスクが非常に大きい家です。
片流れの屋根の家で水上、水下の雨漏りについて書きましたが、軒がないと片流れ屋根の水上、水下から漏水するとすぐに壁の中へ入ることになります(下図参照)。
片流れ屋根のコラムとこのコラムの①~④までを読んでいただければ、片流れで軒のない屋根が雨漏りに対して不利なことは分ると思います。
話は変わりますが、最近、軒のない屋根で見かけるのですが、破風、鼻隠しに当たる材料がないかもしくは小さい家があります。どのように納めているのか分かりませんが、この材料が小さいと風が強く巻上がるように当たれば簡単に雨はくぐって侵入できると思います。
コラム「築30年で初めて漏った家③」(コラム;築30年で初めて漏った家③ 参照)」参照)に書いた破風板の役目は、風をつかみ取ることです。大きければ大きいほど雨の侵入を防ぎます。京都のお寺などで、破風板が大きいのは、当時は防水材料などないため破風を大きくして雨が壁に掛かりにくするためです。
このような納まりにする理由は、スッキリ見せたいというデザインだと思われますが、長い目で見ると破風板が小さいことは良いこととは私は思いません。
次回は、「軒のない屋根の家⑥~たまに雨が漏るのは仕方がないという考え方」です。
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