熊本地震の記事から②~耐震新基準 全壊50棟超
5月19日に以前コラムで書いた聴竹居が重要文化財になることが決定されるという新聞記事がありました。
国の行事の際に建てられた建物ならまだしも、昭和になってから建てられた建築物で、重要文化財になる建物は珍しいと思います。しかも、聴竹居は公共の建物ではなく個人の住宅ですから。
5月の連休に名古屋の建築士の方に教えていただき、桑名市の諸戸家という大きな家が解体されるので見に行きました。聴竹居と同じ昭和初期に建てられた豪邸でした。手を入れていないためかなり傷んでいましたが、壊した跡地にはて住宅を建てるらしく「もったいないな」と思いました。文化財になるのはなかなか難しいことなのだと実感して帰ってきました。
聴竹居が重要文化財になった理由は(私の考えですが)、近代建築20選に選ばれていること、環境に合わせた作り方、竹中工務店が入って(聴竹居の設計者藤井厚二は東京帝大を卒業後竹中工務店に入社しています)状態が非常にいいこと、また、、天皇陛下が見学に行かれたことも大きかったかもしれません。そして、何より近所の人が協力して維持していることだと思います。
忘れていけないのは、保存のために奔走された建築家松隈章氏、本当にご苦労様でした(昨年行った時に実際にお会いしました)。
とにかく、聴竹居が文化財として認められたことは、維持保存していくためにはよかったと思います。
ただし、重要文化財になると、また見に行くとき気軽に見学できるか、近所の人の管理は変わらないか少々不安です。
次回は、聴竹居、重要文化財に② です。
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