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熊本地震で起きたこと、分かったこと⑦~以前のコラムから

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テーマ:地震

1981年基準で被害のない家は20.4、約20%ですが、実はこの数字は2年程前の私のコラムで書いた数字と極めて合致しています。その記事とは、2014年9月16日のコラムで「新耐震住宅でも倒壊の恐れ8割、2000年5月以前の木造」という2014年9月3日の神戸新聞の記事の事を書きました。倒壊の恐れ8割ですから、倒壊や大破していない家は2割となり、熊本地震で被害のない家20.4%とほぼ同じです。

私は、市の耐震診断も行っていますが、無料診断を受けるのは1981年5月末の基準、いわゆる新耐震以前の基準の住宅だけです。今回の地震でこれだけの差が出ているのに、新耐震(1981年~2000年の間に建てられた家)の耐震診断は行われていません。同じような地震が起きれば、同じような被害が出る可能性があります。

コラム「新耐震住宅でも倒壊の恐れ8割」②の記事には、大阪市が1981年~2000年までに建てられた家(新耐震基準の家も)に120万円の補助を出して耐震化を進めていることを書きましたが、他の自治体も2000年基準前の耐震化を促進するようにした方が良いと思います。
また、今回も倒れなかった家、特に新耐震以前の家で、被害がない、少ない家がありました。1981年以前の家は、今の基準に比べ耐力壁の量が4~5割も少ないことを考えると税金を使ってでも調べた方が良いと思うのですが、今のところ行われるようではありません。

熊本地震で起きたこと⑦

次回は、熊本地震で起きたこと、分かったこと⑧~地震地域係数は0.9 です。

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鈴木敏広(一級建築士)

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木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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