熊本地震で起きたこと、分かったこと②~今の基準では…
阪神大地震の5年後、地震の災害状況から1981年基準の改正がされ3つのことが加えられました。
1、耐力壁の配置の明確化
1、仕口、継手の明確化
1、基礎の仕様の明確化
この中で最も大きく変わったことは耐力壁の配置の明確化でした。それまでは「耐力壁をバランスよく配置すること」と書かれているだけで、どこにどれだけ配置するか決められていませんでしたが、この改正で具体的に配置の仕方が決められたのです。簡単に書くと相対する南と北、東と西に配置される耐力壁の量が、1対0.5以下にならないように決められました。(たとえば北に10カ所配置した場合、南に5ヶ所以上配置しないといけないようになりました。)
それに加え、柱と梁、土台などの接合部に使う金物が、地震時にかかる強度に合わせて決められました。ホールダウン金物が使われるようになったのは、2000年基準からです。
私のように実際に家を造っていると、1981年基準と2000年基準では全く別物と思うのですが、耐力壁の量が変わらなかったという理由なのか他に理由があるのかわかりませんが、2000年基準には「新耐震」のような言い方がないのです。
次回は、熊本地震で起きたこと、分かったことかったこと⑥~1981年基準と2000年基準の差 です。
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