「新耐震住宅でも倒壊の恐れ8割」の記事より~なぜ倒れない家を調査しないのか?②
次に案内されたのは外から見ていた縁側です。巾もありますが奥行きもたっぷり(後で図面の畳の大きさから8畳ぐらい) 縁側はコの字型に三面飛び出た形をしていますが、三方全てガラスの建具になっていて、正面は全面ガラス戸(上下二段の場所あり)、欄間部分には摺ガラス、出隅ははめ殺しで細い木枠にガラスを突き合わせ出窓になっています。90年前としては考えられない開放感です。
欄間部が摺ガラスになっているのは、屋根を視界に入れないで光が入るようするため、また、太い柱も細くして窓枠に見えるようにし、眺望を邪魔しないようにしていました。しかも部屋が広く見えるようにガラス建具の巾を変え、中央を広くし両サイドの幅を狭くしている、とてもこだわった作りになっていました。
縁側の外に低木と楓が植えられていますが、低木を植えたのは縁側の前の地面が夏に暑くなることを防ぎ、楓は夏には緑のカーテンとして日射を防ぎ、冬は葉を落すため日差しがたっぷり入るように植えたという説明でした。この部屋は、夏には窓を開けて三方から木陰の風を取り入れ、冬は窓を閉め太陽の光で暖められた空気を造る、現代のサンルームと同じような部屋です。
最後は、③にも書いた天井の換気口です。網代天井の中央部に四角い箱が付いていて、引戸になっているふたを開けると室内の空気が天井裏に抜けるようになっています。
次回は、聴竹居を訪ねて⑦~居間と読書室 です。
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