尺とメートル⑤~身近な尺
自社に大工がいること1つの理由ですが、一時大工をしていたこともあり、図面をメートルでなく尺で考えて描いています。このコラムは、その理由について書いていきます。
尺とは長さの単位で、メートル法に直すと約0.303m(30.3㎝)の長さです。戦後改正されるまで普通に使われていた長さでした。たとえば、身長170㎝を5尺6寸一分、181.8㎝を6尺といったように表していました。メートルは通常は使われていなかったのです。
尺の下は寸(尺の10分の一)、その下は分(尺の100分の一)、その下は厘(尺の1000分の一)その下は毛(10000分の一)、逆に尺の上は間(尺の6倍)、その上は丈(尺の10倍)、その上は町(間の60倍、尺の360倍)、その上が里(町の36倍、尺の12960倍)となります
この中で尺の6倍の1間(約1.82m)は現在でも住宅の基本寸法となっていて、1間×1間の面積、1坪(約3.3㎡)は面積の基準となっています。広告などに書いてある坪単価の坪とはこの面積のことです。