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WB工法を採用して10年 その15~造っている私の感想

鈴木敏広

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テーマ:WB工法を採用して10年

残念ながら、私自身はWB工法の家に住んでいません。造っている業者としての意見、感想です。
将来のことを考えてリフォームしやすい事の他にWB工法は、電気に頼っていないことだと思います。
最近は、断熱性能を上げるために窓を小さくし、室内温度はエアコンなどの機械で調整して快適に暮らす家が増えています。また、室内だけでなく床下や屋根裏にも換気扇をつけ、空気の流れを管理する家もあります。

“もしも、電気が止まったら、どうなるのか?”
そして、“電気が止まった時の事を考えて造っているのでしょうか?”と私は思います。

太陽光発電と蓄電池があれば、大丈夫と思っているのでしょうか。たくさんの設備をつける家は、電気が必要で機械が動いている時は快適な家なのですが、設備は必ず壊れ、故障します。将来、直すか取り替えないといけませんし、取替ができない場合は、システムを替えないといけません。費用と手間が掛かるようになります。
WB13
東日本大地震、原発の事故から節電が国のひとつの目標のようになっています。スマートハウスのように家の中の電気設備を管理することで節電して、省エネになると言っていますが、私には電気に頼っている家としか考えられません。本当に省エネで節電な家とは、WB工法のように電気を使わなくても住みやすく、電気があればより住みやすい家の事ではないでしょうか。

WB工法は、電気がなくてもバネの力で各所の換気口が開閉し、温度と湿度を調整してくれます。
家は長期間使用するもの、電気に頼らないWB工法は良い工法だと思っています。


次回は、『WB工法を採用して10年 その16~2015年5月、10,000棟記念 全国大会』です。

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鈴木敏広
専門家

鈴木敏広(一級建築士)

まちの大工さん 鈴木工務店

木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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