10年で塗装しないといけない家5~横張りで継ぎ目が長くなった
理由の2つ目は、工場で塗装済みの窯業系サイディングを張る現場が増えたことです。工場で塗装された材料を現場で張り、外壁材と同じ色の樹脂系シーリング材を目地に充填しています。現場で張っていると傷が付き塗装が取れることがありますが、そこはタッチアップ(刷毛でそこだけ塗る)するだけ、ちゃんと塗装するわけではないのです。ではなぜ現場で塗装しないのか?それは、早く工事を終えることができるからです。
当初の窯業系サイディングは無塗装のものしかありませんでした。材料を張ってから現場で塗装していたのです。全て張り終わってから塗装しますから、傷は残りません。また、目地の樹脂系シーリング材の上にも塗料がのるため樹脂系シーリング材の寿命も長くなります。耐久性のある塗料を使えば外壁材の寿命も伸び、10年で塗装しなくてもよかったのです。
塗装済みのサイディングは費用が安くなるメリットはありますが、その反面10年で塗装しないといけないデメリットもあるのです。特に樹脂系シーリングが傷めば雨漏りに繋がります。そう考えると、塗装済みサイディングのメリットはデメリットを上回るとは考えにくいのです。
次回は、「10年で塗装しないといけない家4~日本には窯業系サイディングは向かない~」です。
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