「新耐震住宅でも倒壊の恐れ8割」の記事より~なぜ倒れない家を調査しないのか?②
先日、初めて京都大徳寺の塔頭孤篷庵へ行きました。
孤篷庵は、安土桃山~江戸初期に活躍した建築家、作庭家の小堀遠州が手掛けた寺です。遠州は、利休あと「きれいさび」を創り出した茶人であり、書も和歌もたしなむ武将です。戦場での戦よりも建築と造園にその才能を発揮しました。建築も庭も手掛けた孤篷庵は、遠州の菩提寺になっています。
ほとんどの大徳寺のガイドブックを見ると孤篷庵のことに触れていますが、通常は中には入れません。拝観謝絶だからです。今回は特別拝観ではいることができました。大徳寺には何度も行っていますが、常時公開されているのは、24の内4つの塔頭だけ、後は全て非公開です。
京のお寺はほとんど9時から拝観できますが、孤篷庵の特別拝観は10時からでした。9時半に着いた時にはもう並んでいる人がいました。門の前の橋が変わっていたので列から離れ、写真に撮ろうとすると、橋の上からは見えなかった庭師さんが手入れしていました。写真を撮り、スケッチをしていると「どちらからみえました?」と庭師さんに話し掛けられ、そのままお話を聞くことができました。
私 「一度来たいと思いましたが、いつも拝観謝絶なので入れないので…」
庭師 「三年前に一度公開しましたが、あんまり公開しないからね・・・今回は土を入れ替えたのですよ。」
私 「どこの土ですか?」
庭師 「本堂の庭ですよ。ここの庭の土は赤いので…。」
私 「本堂の庭の土は赤いのですか?」
庭師 「ええ、だんだん色があせてきて、コケが生えてしまうのです。そうなると趣が変わってしまいます。
今回は、入れ替えたばかりですからきれいですよ。」
そんな話を聞いているうちにスケッチを終え、再び列へ並びました。
それにしても赤い土の庭とは…想像しても…???でした。