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危ない吹き抜け9~昭和8年の家の補強工事

鈴木敏広

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テーマ:危ない吹き抜け

15年程前になりますが、昭和8年に建てられた家を耐震補強工事しました。当時は「我が家の耐震診断」という最も簡易なソフトが出たばかりでした。耐力壁の追加、既設壁の補強、基礎の補強、そして、2階の床の補強。私なりにいろいろ考えて補強計画しました。2階は4つの部屋の内3つは畳敷きだったので、畳を上げ合板で床の補強を行いました。

危ない吹き抜け9

工事が終わって半年程経った頃、お施主さんに家が揺れないと言われました。その家は、高台で西と東隣に大きな建物はないため、台風や大風の吹いた時には家がギシギシ音をたてて揺れていたそうです。ところが工事が終わってからは家がギシギシいわない、揺れも小さくなったと言う話でした。

おそらく壁の補強だけでなく、2階の床に合板を張り、床の強度を高めたことが、揺れが小さくなった理由だと思います。それだけ床の役割は大きいということです。
次回は、吹き抜けと少し違い、矢切の話「危ない吹き抜け10~矢切りの窓」です。

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鈴木敏広
専門家

鈴木敏広(一級建築士)

まちの大工さん 鈴木工務店

木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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