うちのつくり方8 ~②-1 設計図だけではつくれない~
その③ 将来、リフォームしやすいことを考えて
③-2 将来リフォームできる条件
将来リフォームできる条件の一つめは、誰でも知っている工法(オープン工法)で建てることです。誰でも知っている工法ならば、つくった人が亡くなってもつくり方を知っている人が必ずいます。だから直せるわけです。ハウスメーカー独特なオリジナル工法(未公開なので、クローズド工法と言います)では、その工法のつくり方は一部の人しか知りません。当然数も少ないので、オリジナル工法は使っていた業者がいなくなれば、直せるか分らず、リフォームは難しいと思います。
条件二つめは、どこでも売っている材料(部材)でつくることです。一般に売っていない材料や注文して何日もかからないと手に入らない材料でつくられては簡単にリフォームできません。法隆寺も箱木家も身近にある木を使って建てられました。法隆寺の太い柱も1300年前には奈良の山で、箱木家の材料は近くの山では当たり前のように生えていた身近な木なのです。
条件三つめは、なるべく現場でつくることです。現場で造れば必ず現場で直せるからです。今では工場で、図面どおりに正確に早くつくることが良いこととされていますが、将来のリフォームに適しているかは別のことなのです。それとも、工場でつくったパネルは、将来現場で治す時には簡単にできるように考えて作っているのでしょうか?
工場ではなるべくコストをかけずに早くつくることしか考えていないのでは?と私は思います。
次回は、『③-3将来リフォームできるか?』です。