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植松光子

アトピーや不妊の悩みに寄り添い薬膳の啓蒙を進める漢方の専門家

植松光子(うえまつみつこ) / 薬剤師

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コラム

枸杞の実は不思議な食べ物

2022年5月27日 公開 / 2023年3月15日更新

コラムカテゴリ:医療・病院

コラムキーワード: 薬膳 料理ダイエット 食事

 


1)不老長寿の食べ物上品(じょうほん)とは


中国最古の薬物書「神農本草経」は薬を上、中、下に分類し、その上品(じょうほん)に記載されているものは、生命を養い、元気を益し、不老長寿の作用がある、と120種類書かれています。
その上品の多くは、なじみのある食べ物であり、薬膳ドライフルーツとして親しまれています。例えばハトムギ・蓮・枸杞・ミカン・菊・人参・ナツメ・などがあります。
これらはドライフルーツとして手軽に食べられ、ほかに胡麻・肉桂・山芋(山薬)などがあります。薬膳茶としても使われています。

2)中国では薬膳ドライフルーツ売り場は人だかりで一杯


ケーキより値段が高いのに、ケーキ売り場より人気の高い中国の薬膳ドライフルーツ売り場です。
ケーキもおいしいけど、ドライフルーツの方が高くても体によいから、と北京っ子は言います。
写真:北京市内有名薬膳スイーツ店で店員さんと


3)中国の人の高くても身体によいものを買う習慣


中国の人は、食べ物を人に勧めるときは「美味しいわよ」というより「体にいいですよ」と言います。
そして眼にいい、とか肌をきれいにする、と効き目をよく知っています。健康に関して養生法を詳しく親が子に教えています。2000年前にすでに養生書と漢方処方の本「黄帝内経」「傷寒論」ができているのですから。薬食同源(医食同源は造語)は病気を治す生薬も食べ物もともに生命を養い健康を保つために欠かせないもの、源は同じという意味です。

4)薬膳は中医学の理論に基づいて食材を選び調理する食事


薬膳は「中医学の理論にもとづいて食材を選び調理される食事」であり、食養生と食事治療のことを指します。そのためには毎日摂って害がなく、しかも飽きずに食べられるものが最適です。先ほど述べた漢方の上品は、まさにぴったりです。

5)枸杞の実について


漢方の上品の中でも枸杞の実は男性、女性の精を高め肝臓の働き、目の疲れにもよく、優しい甘みは毎日食べ続けられます。私が毎日3年間とって飽きずにおいしく、しかも目の疲れが全く出なく、視力も上がったのが枸杞です。(個人の感想です)

6)枸杞の実の食べ方


私は朝夕食事の後、湯呑に入れてお茶と一緒に小さじ2杯入れて食べています。枸杞は干しブドウに似て歯にくっつきやすいので、飲み物に入れると食べやすいのです。

そのほかには赤や白のワインにつけてデザートのトッピングにしたりします。
また赤ワインにつけたたっぷりの枸杞の実とレバーを炒めたものも、枸杞の実の甘さが赤ワインとマッチしてレバーがとてもおいしく食べられます。血を増やしますので女性にはとても良い料理です。ぜひお試しください。
枸杞の実は中華料理によく用いられます。八角を一個入れると風味がよくなるので、枸杞の実と八角はよく一緒に用いられます。
そのほかは後述の拙著「どうせ食べるなら美の元、薬膳スイーツ」に載せてあります。どれもおいしいです。


7)枸杞の潤す力と副作用


枸杞は潤す力、老化による足腰の弱り、めまい、眼のかすみ、疲れ目、目の乾燥、赤ちゃんが欲しい人の卵を潤し、元気にする効果があります。
薬膳として効き目を求めるのには、まめに摂る必要があります。デザートのトッピングもいいですが、毎日湯呑に入れてとるのは気軽で長続きしやすいです。
しかし、潤す力が大きいので、胃腸の弱い方で下痢しやすい方は便が緩くなることもあります。
でも少量なら影響はないでしょう。固い便の方は出やすくなって喜ばれます。
食べ物には、西洋医学のように副作用というより、体質に合わないものを取れば副作用のようなものは出ます。食べ物の性質をよく知って上手に使うと健康に役立ちます。
枸杞は前述しましたように「上品」一生食べても良い品にあげられています。しかも副作用ならぬ副効果もあるのです。


8)枸杞のダイエット効果


食後甘いものがほしくなりませんか? 枸杞の実は甘いので、脳が満足して不思議なことに甘いものが欲しくなくなるのです。甘くてもカロリーが少なく、太りません。体に摂るものは品質が良いものの方がよいでしょう。

9)宮廷献上品 枸杞の実のおいしさ


そこの研究所で購入したものは500g1万円くらいでした。日本でも上質のものを探して下さい。
最近日本でも朝廷献上品の果物という意味の貢果枸杞(こうかくこ)という枸杞の実が出てきました。柔らかくて甘く、いつまでもつまんでいたいおいしさです。といっても食べ過ぎないで下さいね。
枸杞は潤す力が大きいので、下痢便の人は便が緩くなることがあります。1日適正量は、中薬学では3g~9gとあります。小さじ2,3杯です。

10)薬膳スイーツレシピ集


枸杞を使ったおいしい料理やデザートは拙著「どうせ食べるなら美のもと 薬膳スイーツ」<本の泉社>に素晴らしい写真とレシピが満載。おいしくて体に良い簡単薬膳スイーツをお楽しみ下さい。


この本を作るにあたり、ウエマツ薬局が30年間お客さまにお出しした薬膳スイーツ300種類から、人気のあるスイーツを投票で選びました。


掲載された40種類のスイーツは、撮影のため、スタッフの薬膳担当の大山、堀川が1日で作り、プロのカメラマンに撮影して頂きました。
服部料理学校の服部幸應先生が絶賛して下さいました。

こちらで購入できます:https://amzn.to/3leY9qY
残り少ないのでお早めに。
●ウエマツ薬局店内では消費税抜きサイン付きでお出ししています。

この記事を書いたプロ

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