マナーうんちく話2249《これができればすごい!「和食マナークイズ」に挑戦してみて下さい》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:和食テーブルマナー

一年で最も瑞々しさが溢れる絶好の季節ですから、できる限り自然に触れ、心や体を潤したいものです。

5月21日は二十四節気の一つ「小満」です。
少しだけ満足するからつけられた名前ですが、では、何に満足するのでしょうか?
答えは「麦」です。

最近は二期作が少なくなり、麦を作る農家がめっきり減りましたが、暦の上では秋に撒いた麦が育ちホッとする頃です。

白米飯が一部の人の間で定着したのが元禄時代からだといわれますが、この頃から多くの人が米の力を実感し、米は「不死の霊薬」ともいわれるようになるわけですが、今のように皆が、当たり前のように3食口にできるわけではありません。

大部分の人にとっては、米はハレの日にしか口にできず、普段(ケ゚の日)は、麦や粟や稗が多かったようです。

だから麦は米に次いで、命を繋ぐ貴重品だったわけで、その麦がある程度成長し、それを見て少しだけ安心したという意味です。

我が家の畑の野菜もそうですが、小満の頃は気温もかなり上昇し、多くの野菜が急に大きくなります。

威勢が良くなるのが野菜だけならいいのですが、野菜より雑草の生育の方が激しいので、草取りに追われる頃でもあります。


ところで我が家の花壇には「芍薬」や「杜若」が見ごろを迎えていますが、日本には美しい女性を花に例えて褒めたたえる言葉が沢山あります。

「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」は、着物を着た女性の、立ち居振る舞いの美しさを称賛する言葉です。

また「いずれ菖蒲か杜若」という慣用句もありますが、どちらがどちらか?見分けるのが難しいくらい美しい二人の女性の例えです。

最近では女性の容姿をほめる発言が、セクハラと捉えられるケースもあるようですが、どのような表現がセクハラになるのか?ならないのか境界線が難しいですね。
諸説あるようですが、約5万語もある日本語の中で、どのように決めるのでしょうか?
不思議です。

江戸時代に比べれば令和の時代は大きく変わりましたが、いずれにせよ、このような状況の社会が、幸せになる社会とは思えませんね。


5月18日に「実食なしで学べる和食のテーブルマナー講座」を開催しました。
講話、演習、グループワークの3部構成ですが、グループワークで議論していただいた「和食のマナー」に挑戦してみて下さい。

マナーにはなぜこうなるのか?という合理的理由が存在しますが、「不易流行」的側面もあり、時代の流れとともに変化するところがあります。
従って、理由を正しく認識していただければ臨機応変に対応できます。

加えて日本は稲作文化で栄えた国で、四季が豊かで、神道や仏教の影響を強く受けている国という点を視野に入れて頂ければ解けると思います。

いずれも「マナーうんちく話」で触れていますので、詳しいことはそちらを参考にして下さい。


1番の答えだけに触れておきます。
米は生鮮食料品ですから表示の決まりはありません。
ただ「精米日時」の表示を注意してみて下さい。

玄米をいつ精米して白米にしたのか。
白米にしたら保存方法が大切です。

ちなみに家庭で精米した米を保管するには、冷蔵庫の野菜室がいいでしょう。
常温なら日が当たらない冷暗所がお勧めです。

保存する容器は密閉できるものがベターで、ペットボトルに米を入れ、蓋をしっかり占めて、冷蔵庫の野菜室に入れておくのもいいと思います。

私が住んでいる地域は米の栽培農家が多く、ほとんどの家庭で保冷庫を所有しています。

私は近所の米農家から収穫した玄米を購入し、近所の精米機で精米していただきますが、正直管理が大変です。

【和食の基本知識とお作法・無作法に関するグループワーク】

①暮らしに根付いているコメの値段が気になるところですが、米には「消費期限」も「賞味期限」もありません。理由は?

②右手で箸を持ち、左手を料理やタレガこぼれないように下に添えることを「手皿」とか「手盆」と言いますが、和食では無作法になります。理由は?

③大皿料理などを採り分ける際に、箸を上下逆さにして用いることを「逆さ箸」といいますが、日本では「嫌い箸(忌み箸・禁じ箸)」として、してはいけない箸使いの一つになっています。理由は?

④西洋料理の「テーブルナプキン」は食事中の衣服の汚れを防ぐとともに、口元や指先の汚れをふくのが目的です。では、和食の「おしぼり」の本来の目的は?

⑤ご飯を盛る器なのに、なぜ「茶碗」というの?

⑥「箸食の国」の中で、日本だけは箸先を左にして、箸を揃えて横に並べます。
理由は?

⑦日本の「お酌文化」をどう思いますか?例えば
・悪しき風習である
・本来の意味を理解し、次世代にも薦めたい ・その他(             )                           

⑧「一粒の米には七人の神様が宿っている」といわれています。どんな神様?


⑨「作法」とは思いやりや敬意などを最適化して表現したものですが、箸を使う行為にもその長い歴史の中で日本人独特の美意識や礼儀をはぐくんできました。和食は「箸に始まり箸で終わる」という言葉があるように、箸使いには大変重きが置かれたわけですが「箸を三手でとる」理由を考えてみて下さい。


⑩一匹丸ごとの魚(尾頭)を食べる時、上の身を食べたのち、引っ繰り返しません。理由は?

以上ですが、先人がいかに米を大事に思っていたのかが理解できる問題です。
米価とともに、日本人として、米のありがたみを再認識していただければありがたい限りです。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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