- お電話での
お問い合わせ - 099-472-0620
コラム
企業の革新を最も阻害している麻薬のような記憶ー蔓延する成功体験という劇薬ーⅢ
2019年8月23日
[対人的に優位に立っていられたという記憶]
さて、ここで人間の持つ本質論的なお話になるのですが、この「売り手市場」だったころの「記憶」という奴がどう影響を及ぼすのか、ということなのです。
当時
「金銭的に儲かった」
というのはもちろんのこと、
「対人的に優位でいられた」
ということが、人間の潜在意識の中から簡単には消え去らないのではないだろうか、と思うのです。
というのは、これだけ世の中が変化し、先述したように「売り手市場」から「買い手市場」へと180度転換したにもかかわらず、自らを変えられない経営者があまりにも多いからです。
単に
「おカネを儲けたい、売上を上げたい、利益を出したい」
ということだけだったら、商売における価値観が変わったことは明らかなのですからやり方をチェンジすればいいわけです。
にもかかわらず、「変えられない」というのは、そう言うロジックでは説明できない何かがあるような気がするのです。
つまり金銭的な面ばかりでなく、
「対人的に優位に立っていられた」
ことの記憶が、一種の麻薬のように脳内を支配しているのではないか、という分析なのです。
ここが、
「企業の革新を最も阻害しているのは『成功体験』という麻薬のような記憶である。」
と、私が思う所以なのです。
もちろんこれは、表立ってそんな風に露骨に思っているという人はいる訳もなく、大抵の経営者は
「いや、そんなことはない。俺だっていろいろ考えたし努力はしたんだ。」
というでしょう。
しかしこれは、おそらく深い潜在意識の中のことなので、本人は気が付いていないのかも知れません。
右肩上がりの栄光の日々
つづく
関連するコラム
- 根性が違う、100歳の経営者魂―店長を震え上がらせた祖母の営業トーク―Ⅰ 2017-04-11
- 突破できるのか、業界の常識というハードル―業界の常識は世間の非常識??―Ⅰ 2017-04-03
- どこでやるのか、は大事?―考えてみよう、立地というブランド―Ⅰ 2017-05-29
- 突破できるのか、業界の常識というハードル―業界の常識は世間の非常識??―Ⅱ 2017-04-04
- どこでやるのか、は大事?―考えてみよう、立地というブランド―Ⅲ 2017-05-31
コラムのテーマ一覧
- どーでもいいけど面白かったエピソード
- 「情報発信(アウトプット)」戦略について
- 「情報発信(アウトプット)」戦略について
- どーでもいい話
- 危機管理について
- 専門性について考える
- 地方再生と地域活性化について考える
- ビジネスモデルについて考える
- 事業承継、後継者問題
- 新しい技術、時代について考える
- 業界について考える
- 歴史について考える
- 世代による考え方、行動の違いを考察する
- リーダーシップについて考える
- 日本の文化について考える
- 自分を振り返る
- 経営について考える
- 販売促進戦略
- 経営計画を考える
- コンサルティングについて考える
- 専門性を考える
- 新規事業(起業も含む)について考える
- ファッションについて考える
- 経済問題
- 人生を考える
- 社会問題
- 中小企業経営を考える
- 経営助言
- 経営革新支援
- マーケティング
カテゴリから記事を探す
海江田博士プロへの
お問い合わせ
マイベストプロを見た
と言うとスムーズです
勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。