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コラム
「慣れた方がいい」ものと「変えなければならない」ものは峻別すべき―日本とアメリカの国民性の違いか・・変革へのプロセス―Ⅴ
2018年12月24日
[「我慢」は日本人の美徳とされてきた]
日本はこれまで述べてきましたように「変えられない」という、大きな欠点を持った国です。
特に、政治家の票につながりにくい、教育に関する課題はおざなりにされてきました。
さてそれでは、アメリカという国がこれまでの不都合をすべて劇的に変えてきたか、というと必ずしもそうとは言えない面もあります。
日本人からは考えられないような面も垣間見えるのです。
例えば「銃規制」の問題は、そのことが原因で人命が失われる悲劇や事故の多さを考えれば、我々日本人なら何らかの手が打たれて当然と考えます。
ところが、未だに根本的な解決には至っていません。
アメリカだって、ある部分相当保守的な国なのです。
そういう意味では、アメリカは日本に比べてふり幅の極めて大きい国であることは確かです。
びっくりするくらいイチかバチかに賭けることもあれば、何でこんなことが変えられないんだろう?と首をかしげるくらい頑固なところもある、ある意味面白い国と言っていいでしょう。
ただ日本人は全体的に、ケント氏の言う「日本人は不都合を「我慢すればいい」「慣れればいい」と考える。」という点が強すぎるとは思います。
古来「我慢」は日本人の美徳とされてきました。
しかし、変化が本当に必要な時代には「変えるのが億劫、長い物には巻かれていればいい」的なマインドとの境目が曖昧になってきます。
「我慢」にも精神力は必要でしょうが、何かを変えるというのもまた相当なエネルギーが要求されるのです。
ましてや「慣れればいい」というマインドは現代においては、多くの場合美徳とは言えないでしょう。
「慣れた方がいい」ものと「変えなければならない」ものとは厳しく峻別されるべきなのです。
「我慢」とはまるで縁のなさそうな人
つづく
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