- お電話での
お問い合わせ - 099-472-0620
コラム
人は自然に成長するものなのか―未熟のまま年をとるということ―
2017年12月4日
[人生相談、わがままな父親について]
新聞の人生相談欄にはいつも割と目を通しています。
読売新聞のそれは『人生案内』というタイトルで毎日掲載されています。
先日の同欄でちょっと気になる記事を目にしました。
「文句ばかりの80代父を介護」という題名で、50代の主婦が投稿したものでした。
相談者の主婦は母親を先に亡くし80代後半の父親を介護していたとのことでした。
その父親が我が儘な人らしく、昔暴力を振るわれたこともあって、この相談者は介護に気持ちが乗ってこないようだったのです。
その父親は今でも介護されるのが当り前と思っているようで、普段から文句も多いらしいのです。
[未熟な高齢者という病]
今回取り上げたいのは、この相談に対する回答です。
答えるのは心療内科医の海原純子さん、テレビでも時々顔を見かける女医さんです。
この相談に対して彼女はこう答えていました。
― 娘の苦労を思いやることができず自分のことしか考えないお父さんは、年齢の故というより、残念ですが、心の成長をすることなく未熟のまま年をとられたように思います。
仕事さえできてお金を稼げば一人前としてきたこれまでの日本の男性の象徴に思えます。―
短いフレーズの見解であるが、この言葉の意味は重いと思います。
海原さんの「自分のことしか考えないお父さんは、年齢の故というより、残念ですが、心の成長をすることなく未熟のまま年をとられた・・・」というフレーズは短い言葉で、一挙に日本の年配男性のある部分を言い表しているのではないでしょうか。
もちろんすべての年配日本人男性がそうだという訳ではありません。
しかし、海原さんのいうこういう男性が多いことも事実です。
そのことを彼女は「残念ですが・・・」と表現しているのです。
人は年をとるにしたがって成長していく、とは限らないのでしょう。
私はこのことを誤解していました。
多少の頑固さや頭の固さは仕方ないとしても、基本的には、人は年齢を重ねるごとに自然に成熟していくものだ、と思っていたのです。
しかし、この相談にあるように、場合によっては未熟のまま年を重ねるケースもまた多いのです。
少し不思議な気もします。
何故でしょうか?
この海のようにおおらかに生きたいものです。
関連するコラム
- 私の仕事史「マイ チャレジング デイズ」―バブルを横目に、かくもエキサイティングな日々―Ⅰ 2017-03-11
- 2つの結婚披露宴―悪いことしちゃったなあ・・・遠い昔のほろ苦き思ひで―Ⅰ 2017-05-03
- 2つの結婚披露宴―悪いことしちゃったなあ・・・遠い昔のほろ苦き思ひで―Ⅱ(おしまい) 2017-05-04
- したたかな人生、祖母の思ひ出―この人だけは敵に回したくないと思わせる人―Ⅰ 2017-05-09
- 青春の彷徨、新宿ゴールデン街―無頼に生きる、がテーマだったあの頃―Ⅰ 2017-04-16
コラムのテーマ一覧
- どーでもいいけど面白かったエピソード
- 「情報発信(アウトプット)」戦略について
- 「情報発信(アウトプット)」戦略について
- どーでもいい話
- 危機管理について
- 専門性について考える
- 地方再生と地域活性化について考える
- ビジネスモデルについて考える
- 事業承継、後継者問題
- 新しい技術、時代について考える
- 業界について考える
- 歴史について考える
- 世代による考え方、行動の違いを考察する
- リーダーシップについて考える
- 日本の文化について考える
- 自分を振り返る
- 経営について考える
- 販売促進戦略
- 経営計画を考える
- コンサルティングについて考える
- 専門性を考える
- 新規事業(起業も含む)について考える
- ファッションについて考える
- 経済問題
- 人生を考える
- 社会問題
- 中小企業経営を考える
- 経営助言
- 経営革新支援
- マーケティング
カテゴリから記事を探す
海江田博士プロへの
お問い合わせ
マイベストプロを見た
と言うとスムーズです
勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。