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コラム
「判断基準」について改めて考えるⅢ
2016年12月8日
少し古いところでは「そごう」を率いた水島 廣雄会長のビジネスモデルが思い出されます。
百貨店を建設することで、周辺の地価をあげ、その上がった地価を担保に借り入れを起こし、次の店舗を展開するというモデルは、バブルの頃まで日本中いや世界でももてはやされました。
水島会長が大学などで講義をするとなれば、世界中から聴講生が集まり広いホールに立見席まで出るほどだったといいます。
だが、その世界有数の名経営者と言われた人も、晩年、資産隠しという罪状で逮捕され、晩節を汚してしまったのです。
つまり何が言いたいかというと、「正悪」「正誤」の判断基準は極めて難しいということです。
基本によほど高い価値観、哲学を持っていなければ、時代の変化や外的要因によって狂ってしまうのです。
昨日は正しい、とされたことでも、今日は間違っている、と言われかねないのが現代です。
大きな変化から小さなものまで、その変貌に日々影響され続けているのがビジネスの世界である、と言っても過言ではありません。
したがって、永年の経年変化にも耐えうるビジネス上の判断基準を身につけるのは容易なことではありません。
経営者は常に勉強する必要があるというのはこういう理由によるのでしょう。
つづく
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