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鈴木敏広プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

レッカー転倒の事故について③~在来工法との比較

鈴木敏広

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テーマ:新聞、雑誌等の記事から

私の工務店では在来工法ですから上棟時は柱や梁などの組み立てだけです。使用するレッカーは、10か5トンレッカー、事故のレッカー25トンより小さいレッカーです。小さくていい理由は、上記のように柱や梁などの部材を順番に組んでいくので重い材料がないためです。吊る材料の重さよりもレッカーの届く範囲が問題です。

また、上棟に使う材料は敷地内に入れてしまいます。敷地に余裕がない場合は建てる場所に入れてしまいます。敷地内に入れた材料を移動しながら建てるのです。事故現場のように道路から隣地の上を通って吊り入れるような工事はしません。

レッカー転倒③

私が②の冒頭にそもそも工事方法が間違っていると書いた理由は、道路から重いユニットを大きなレッカーで隣地の上を通って運ぶ方法が間違っているということです。

工場で85%作るからユニットが大きく重くなり、大きなレッカーで吊らないといけない。工場で作るからという利点が欠点になったのです。

このメーカーのホームページを見ると一日で屋根防水まで工事を終えるということですが、ユニットを見ると内装のボードも張ってあるので、屋根防水まで終わらないと雨が降れば濡れてしまいます。一日で屋根防水までできるのではなく、本当は何が何でも一日で防水まで終わらないといけない工事方法なのです。これも利点が欠点になったことと思います。

次回は、『レッカー転倒の事故について④~工事方法は現場に合わすべき』です。


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鈴木敏広
専門家

鈴木敏広(一級建築士)

まちの大工さん 鈴木工務店

木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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