最近の家の建て方(順番)について⑪~雨の影響は受けることは当たり前
1955年の阪神大震災の後、2000年に法律改正があり、「壁量計算」という耐力壁の量を計算することに加えて壁の配置の仕方と柱と横架材の接合方法が決められました。前回書いた「準耐力壁」という考えも入れられ、準耐力壁の計算方法も決められました。
上記のように現在は耐力壁の量と準耐力壁も計算することもするのですが、実は2000年以前の計算では「壁量計算」で計算する耐力壁の量は地震などに対して必要壁量の70%を負担するように計算していました。残りの30%は計算しなくていいのではなく、準耐力壁のような耐力壁でない壁が負担するとしていたのです。
2000年の改正前までも耐力壁でない間仕切り壁や袖壁、垂れ壁、腰壁などの雑壁の強度は0ではなかったのです。2000年の改正で新たに加えられた考えではないのです。
30%の壁は計算しなくてよかったのか思われるかもしれませんが、実大実験施設もない、パソコンどころか電卓も普及していない時代に考えられた計算方法なので仕方なかったのです。
次回は、『最近の家の作り方2⑤~「耐力壁以外の壁」でも耐力がある壁とは』です。
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