WB工法体験記⑱~以前の家と比べて~湿度と内部結露
⑤に書いたように断熱材は外気の温度を伝わりにくくします。ですから高性能断熱材を使用して外気の影響を少なくし、高気密で内部結露を防ぎ室温はエアコンなどで調整して生活すれば、省エネになるというのが高気密高断熱住宅を勧める理由です。
ところが、前回、前々回に書いたように、外気の温度は断熱材に伝われば終わりではありません。夏でも冬でもいいのですが、仮に夏に外気温が35度で室温が25度の時、(外装材内装材も熱を蓄えますが)断熱材がその差10度のほとんどを担っていると考えられます。
下の図を見ると夏なら外は暑いので断熱材の中では熱は外部から内部に向かいます。つまり、内壁材は温度が高くなるのです。内壁材に伝わった熱は当然、室内側に放熱します。冬も同じ断熱材は冷たくなり内壁材を冷やし、室内に放熱(冷たい)するのです。
冬の場合は夜に気温が低いですから、断熱材は温度が下がりその熱を夜に室内に伝え内壁材は温度が下がることになります。
高性能な断熱材の方が性能の低い断熱材よりもたくさんの熱を蓄えます。蓄えるから室内の影響が低くなるのです。元々断熱材の熱容量は低いのでそれほど心配はないと思いますが、高性能な断熱材ほどたくさんの熱を蓄えると考えられ、長い時間内装材に熱を伝え、室内に影響を与えると思います。
次回は、『WB工法体験記⑪~WB工法と高気密高断熱の比較その3』です。
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