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ヒートショックではない②~記事の内容

鈴木敏広

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テーマ:新聞、雑誌等の記事から

記事の詳しい内容は、厚労省が2012年10月から翌年の3月まで、東京、山形、佐賀で入浴に関する場所(浴室内、脱衣場など)で119番が要請された4593件について調べました。そのうち1528人は死亡(救急車の要請の時に心停止)でしたが、935人は助かりました。もしもヒートショックが原因なら助かった人は心臓、脳に異常があるはずですが、心臓の異常は1%未満、脳の異常は10%未満でした。

では何が起こっていたか。
共通しているのは意識障害と脱力感だったのです。このことから、起きていたことは熱い湯に長い時間入ったために浴槽内で熱中症になったと結論づけられたのです。

週刊新潮2021年2月4日号には第二弾の記事が掲載され、本来は露天風呂で事故は多くなるはずだが、露天風呂や公衆浴場での死亡は71人と少ないことが書かれていました。露天風呂や公衆浴場でも助かった人は意識障害と脱力感がみられたとの記事でした。

温度差で心臓や脳に障害がでるのなら、裸になって屋外へ出て入浴する露天風呂などは最低の条件と考えられます。温度変化が原因なら「露天風呂は高齢者には危険」といった報道がされているはずですが、聞いたことがありません。

ヒートショックではない②

また、入浴中の急死は日本特有の現象であり、アメリカ、イギリス、フランスなど他の先進国では見られない、日本でこの現象が多い理由は、寒い時期は熱い湯に長くつかる習慣がある日本的習慣にあると書かれていました。

「浴室の事故はヒートショックが原因」には疑問があったのですが、今回の記事でスッキリしました。

次回は、『ヒートショックではない③~昔の家のほうが寒かった』です。


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鈴木敏広(一級建築士)

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木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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