最近の家の作り方2⑥~床からの壁では補強できない
なぜ、ルーフィングや透湿防水シートをすぐに張らないのか?
私の考えでは完成後の雨漏りの責任の所在をはっきりさせるためです。ルーフィングや防水シートを大工が、屋根や外装の工事は別の業者が行うと、どちらの工事が原因で雨が漏ったか判断できません。屋根工事は屋根業者、外壁工事は外壁の業者が行えば、責任の所在がハッキリするからです。このことは工事保険が義務化されたことも絡んでいるからかもしれません。
しかし、屋根や外壁の業者が来る前に、下地の段階で雨が降りかかれば乾かないうちにルーフィングや防水シート張ることはできません。下地材に水分が含まれたまま張れば、含まれた水分は温度が高くなると水蒸気となって家の中に入りカビの原因になります。
特に屋根のルーフィングは、透湿性のルーフィングを省いて透湿しない(水蒸気はルーフィングを通れない)ため雨で下地材が濡れた場合、外部には出ないでルーフィングのとの間に露となるか、屋内に水蒸気として出ていきます(コラム ;合板の使われ方⑧ 参照)。
外壁の透湿防水シートは水蒸気を透す材料なら外壁側にも出ていきますから、屋根のルーフィングよりは条件が良いのかもしれませんが、当然、内へも出ていきます。濡れたら乾かないうちに工事を進めることは良いことではないのです。
次回は、『最近の家の建て方(順番)について⑨~昔(私の工務店)の建て方 』です。
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