結露⑫~逆転結露と内部結露が起きるわけ
⑥に書いたように日本の夏は高温多湿の空気です。空気は温度が高く湿度が高いほど力があり、常に温度が低い方へ移動しようとします。現代の日本では夏は室内が冷房されていて低温小湿なため、外気のが高温多湿の空気が外から入ってきます。
現代の高気密高断熱な住宅の壁の中は、下の図のようになり、室内の高温高湿な空気が壁などの中に入らないように防湿シートで防いでいますが、夏の外気が壁などの中に入らないように防湿シートは張っていません。なぜなら、冬に家の中の高温高湿な空気が壁の中に入った場合、防湿シートがあると水蒸気は通気層に行けなくなり、壁の中に残ってしまいます。そうしないと冬に内部結露してしまうのです(⑦参照)。
このように透湿防水シートを外壁の下に張る工事は、冬の内部結露対策としては有効ですが、夏型結露では水蒸気の侵入方法が逆なため、夏型結露には有効ではないのです。
現在の一般的な高気密高断熱の工事は、冬に内部結露を防ぐことは考えられていますが夏に内部結露を防ぐように考えられていないのです。
次回は、『夏型結露⑩~合板』です。
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