結露⑯~内部結露を防ぐ方法2
今回の内容はコラム結露⑪~⑫と内容が重なります。夏型結露とはコラム結露⑪(コラム;結露⑪ 参照)の逆転結露のことです。
そもそも結露は冬に起きるものでした。日本の冬は雪の多い地方以外は、乾燥し気温が低い気候です。そのため家の中では温度と湿度を上げて生活します。空気は温度が高いほど空気中に水蒸気をたくさん含むことができます(コラム;結露⑥ 参照)。家の中の温度が高くたくさんの水蒸気を含んだ空気が窓ガラスなど冷たいものに当たると露になる(表面結露)又は壁の中などに入り冷えた外壁に当たると露になります(内部結露)。これが冬の結露です。
夏型結露は冬とは逆で、外気が家の中に入り冷房で冷えた内壁に当たって結露します。下の図を見てみると、冬の結露は室内や外壁の裏で起きるのに対して夏の結露は内壁の内側で起きます。温度も湿度も高い空気が、夏は(室内は冷房で低温低湿になっていると)外気にあるのです。外部から入った湿った空気が冷えた内壁に当たって結露するのが夏型結露です。
前回書いた3つの例も結露しているのは内壁の内側と天井裏のない部分の天井材の裏です。つまり、冷房で家を冷やすことができるようになったため起きる結露なのです。
次回から、現在の壁のつくり方からなぜ夏型結露を起こすかを書きます。壁の事だけを上げる理由は、壁が12センチほどしかないため結露しやすいことに比べ、一般に床下や天井裏は空気層が大きいため結露しにくいからです。
次回は、『夏型結露⑦~通気層がある理由』です。
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